
セレッソ大阪は10日、強化責任者の梶野智チーム統括部長(59)が同日付で退任したと発表した。健康上の理由による突然の退任となり、チームの成績不振などとは関係がないという。
愛知県生まれの梶野氏は、東農大からC大阪の前身ヤンマーに入団。JFLから95年にJリーグに昇格した当時の主力MFで、C大阪の初代主将。
北海道コンサドーレ札幌で現役を引退し、C大阪には主に強化担当として携わってきた。13年に1度は退団し、スポーツ関連の会社を設立。19年12月に再びチーム統括部長としてクラブに復帰していた。
だが、21年に当時67歳のレビークルピ氏(ブラジル)を監督に復帰させたものの、成績不振で8月に途中解任。
その後はコーチだった小菊昭雄氏(現J2鳥栖監督)に指揮をゆだね、21、22年はルヴァン杯準優勝など一定の成功を収めた。
今季は若手育成を掲げ、アーサー・パパス監督(オーストラリア)を招聘(しょうへい)。ボールを保持し、敵陣で戦う攻撃的スタイルに転換しているが、ここまで2勝3分け4敗の暫定15位に低迷している。
後任には、梶野氏の下で強化担当を務めていた野口裕司(ひろし)氏(53)が当面は代行する。
野口氏は現役時代、主に京都サンガの右サイドバックで活躍。引退後は京都でスカウトや強化部長を歴任し、18年にC大阪入りしていた。