
<明治安田J1:C大阪1-0鹿島>◇第10節◇12日◇ヨドコウ
セレッソ大阪FW北野颯太(20)が、視察した日本代表森保一監督(56)で存在感を示した。
代表指揮官は試合後、こうコメントした。
「(後半44分に)途中交代はしたが、攻守でプレーに絡んでいた。縦横無尽に動き回っていましたね」
その談話を聞いた北野は、首を横に振った。
「最低限の仕事はできたとは思う。でも、目に見える結果は残せなかった。正直に言えば、納得はいっていない」
前半23分には豪快なボレーを放つが、枠の上へと外れた。計3本のシュートから、5試合ぶり今季5点目こそ生まれなかったが、絶妙なスルーパスやクロス、さらに鋭いプレスバックの守備は昨年とは別人。23年U-20ワールドカップ(W杯)アルゼンチン大会代表時代から、完全に一皮むけたて開幕から全10試合に先発中だ。
VARの介入で2度もC大阪の得点が取り消された異様な試合。FWハットンがPKも外し、ホーム12連敗中だった鹿島アントラーズを前に雲行きは怪しかった。それでもDF進藤の劇的決勝点が生まれた。
「VARで取り消されても、PKが入らなかっても負ける雰囲気はなかった。引き分けはあるかなと思ったが、誰も下を向かなかった。最後の最後まで勝利を目指した結果だと思う」
高校3年に進級前にプロ契約を結び、今季が4年目に入った。目標の日本代表入りへ、森保監督へのアピールは及第点だった。