
<練習試合:日本6-1コロンビア>◇8日◇J-GEEN堺
女子日本代表「なでしこジャパン」(FIFA女子ランキング5位)がコロンビア女子(同21位)と練習試合を行い、6-1で勝利した。
6日の国際親善試合に途中出場してアピールに成功しながらも、ゴールを決められず悔しさをにじまたMF松窪真心(まなか、20=ノースカロライナ・カレッジ)が、待望の“初ゴール”を決めた。
後半開始からわずか39秒、右サイド深い位置に持ち込んだMF清家貴子(28=ブライトン)からのクロスが入ると、FW植木理子(25=ウエストハム)がスルー。これを松窪がゴールへ流し込んだ。「前半にもチャンスがあったけど決めきれず、ちょっと焦っていたけど、ああいう形で1点取れて少しリラックスできた。ほっとしている気持ち」。自ら「スルー!」と声を出し、それに応えてくれた植木には「理子さんが自分のことをわかってくれていて、譲ってくれた」と感謝した。
序盤から攻守両面で気持ちあふれるプレーを見せた。果敢にプレッシングに走り、前半5分には相手GKが前に出ているのを確認すると、ブレ球ミドルを放つなど積極的にプレー。後半18分に交代するまで、キレのある動きで全体を活性化した。
この日は自身と真城がゴールを決めるなど若手がチームをけん引。「狩野(倫久)コーチから『なでしこジャパンが世界一になるには、若い選手が押し上げていかないと上の(世代の)成長もない』と言われたし、自分たちが頑張ることで競争も高まる」と自分たちが突き上げていく意識をプレーで示した。
同世代の選手と目指してきた世界一の座は、トップカテゴリーでつかむつもりだ。「小さい頃から『世界一取りたいね』とみんなで話してきた。U-20(W杯)も終わって、もうなでしこジャパンでしかその夢はかなえられない。みんなで取りたいなっていう気持ちが強いです」。ニルス・ニールセン監督(53)体制になって出場を続けているアタッカーは今回の活動でアピールに成功。24年U-20W杯決勝で北朝鮮に敗れた悔しさをなでしこの一員として晴らすべく、今後も北米の地で成長を続ける。【永田淳】