
<東都大学野球:中大5-3青学大>◇第1週第1日◇7日◇神宮
東都大学野球春季リーグ戦が開幕し、中大が昨年、リーグ4季連続優勝、大学4冠を果たした青学大に先勝。開幕戦を飾った。
チームのアクシデントを、全員野球で乗り切った。この日、先発予定の岩城颯空投手(4年=富山商)が急な発熱で先発を回避。試合前、繁永晟内野手(4年=大阪桐蔭)が選手たちに「いくぞ!」と元気に声をかけ、チームの不安を吹き飛ばした。
急きょ、マウンドに上がった山口謙作投手(4年=上田西)が初回、打ち込まれ3失点で降板しても、選手たちは下を向かない。子安秀弥投手(2年=東海大相模)から、三奈木亜星投手(4年=浦和学院)とつなぎ流れを引き寄せると、3-3で迎えた6回、2死二塁から伊藤櫂人内野手(3年=大阪桐蔭)が初球のフォークを捉え、レフトスタンドへ運ぶ勝ち越しの2ラン本塁打。「初球から攻める気持ちでいった。入った、という感触はありました」。9回には東恩納蒼投手(2年=沖縄尚学)が、3者凡退でリードを守り切った。
全員でもぎとった開幕戦勝利。3月終盤、練習試合が終わった時、三奈木はチームメートに「みんなでつないで勝利に導く」と宣言していた。「(岩城の先発回避は)アクシデントでしたが、みんなでつなぐ意識で臨んでいたので、影響はありませんでした」と、胸を張った。清水達也監督(60)も「全員でやっていこうというチーム方針の中で、みんなで戦えてよかった」と、笑顔。今季の中大を象徴する全員野球で、青学大に土をつけ、好発進した。