
青学大が5季連続優勝を狙う。東都大学野球春季リーグが7日に開幕する。昨年はリーグ戦春秋連覇に、大学野球選手権、明治神宮大会と大学4冠を達成。ドラフト候補に挙がる最速152キロ右腕、中西聖輝投手(4年=智弁和歌山)は「全部勝って優勝したい。負けたくない」と力を込めた。
後輩たちの活躍に力をもらった。母校の智弁和歌山がセンバツで準優勝。「中谷監督の細かい野球を徹底していた。見ていて誇らしかった」。目に留まったのは選手たちの動きだ。「審判へ対するあいさつ。イニング間、ベンチにいる選手が全力で迎え入れる。ああ、自分も高校の時、中谷監督に教わったなぁ」。テレビ画面から伝わってきた野球の原点。中西も、これがあったから21年夏に甲子園で全国制覇を果たせた。「中西、エースとして圧倒しろ」。高校時代、よく中谷仁監督に言われた声が、よみがえった。
チームの中で存在感のある投手を目指す。3月に行われたオープン戦は10試合行われ6勝2敗2分け。中西は4試合に登板した。「課題にしていた真っすぐに力がついて、スピードも上がってきた」と、昨秋からの成長を実感している。「去年とは違う中西をお見せできると思います」と、笑顔を見せた。
恩師の教えを胸に「結果と姿勢で圧倒的なピッチャーになりたい」。真のエースとして5季連続優勝、そして、史上初の2年連続4冠へチームを導く。【保坂淑子】