米国カリフォルニア州マウンテンビュー--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ)―神経系疾患を対象に再生細胞薬の開発・製造を手掛ける当社グループ(サンバイオ株式会社及びその子会社であるSanBio,
Inc.) は、今般、American Heart Association(米国心臓協会)が発刊している専門誌Strokeに、論文「脳梗塞患者を対象とした、一過性に遺伝子導入した骨髄由来間葉系幹細胞を用いたフェーズ1/2a試験結果(Clinical
Outcomes of Transplanted Modified Bone Marrow-Derived Mesenchymal Stem
Cells in Stroke: A Phase 1/2a
Study)」を発表しましたのでお知らせします。本論文では、脳梗塞により運動障害をきたした慢性期の患者を対象に再生細胞薬SB623(以下、「本剤」)を投与した2年間の臨床試験で得られた、本剤投与後12ヵ月までの試験データを発表しています。本論文では、脳梗塞発症後6ヵ月から5年が経過した慢性期の運動障害を持つ患者に対する、本剤投与の忍容性および有効性のデータが示されました。
当社グループのチーフ・メディカル・オフィサー兼リサーチヘッドのダミアン・ベイツ(Damien
Bates)医師は次のように述べています。「北米において、本試験が脳梗塞治療としては脳内へ細胞を移植した最初の臨床試験であり、本治療の素晴らしい成果に関する論文がStroke誌に掲載されることとなり、大変嬉しく思っています。本試験データは、本剤の患者への投与の忍容性が確認されただけでなく、投与後に運動機能の有意な改善が認められたことを示しています。この結果によって、慢性期脳梗塞の治療に取り組んでいる先生方や脳梗塞により長期にわたり苦しんでおられる多くの患者様を勇気づけることができると考えております。」
本試験は、患者18例を対象とした非盲検単回投与試験であり、対象は、脳梗塞発作後6ヵ月以上が経過した運動障害を有する慢性期の患者で、3つの異なる用量グループに分けられ実施されました。
当社グループ独自の再生細胞薬SB623は、健康な成人ドナーの骨髄から採取された間葉系幹細胞を加工・培養したものであり、脳内の神経組織に投与されると、自然な再生機能を誘発することで運動機能の改善を促します。
今回のデータにより、European Stroke Scale、National Institutes of Health Stroke
Scale、Fugl-Meyer Total Score及びFugl-Meyer Motor Function Total
Scoreなど多くの有効性評価項目において、本剤投与後12か月を経過した患者16例について、統計学的に有意な運動機能の改善が示されました。
また、本試験における本剤の投与は安全でかつ忍容性は良好でした。すべての患者で本治療に関連する軽度の有害事象が報告されましたが、そのほとんどが頭痛であり、本剤を起因とする重篤な副作用の報告はありませんでした。
再生細胞薬について
当社グループが手掛ける再生細胞薬は、病気・事故等で失われた身体機能の自然な再生プロセスを誘引ないしは促進させ、運動機能、感覚機能、認知機能を再生させる効能が期待される医薬品です。
SanBio, Inc.およびサンバイオ株式会社(以下「当社グループ」という)について
当社グループは、再生細胞薬の研究、開発、製造及び販売を手掛ける再生細胞事業を展開しています。当社独自の再生細胞薬であるSB623は、米国において、慢性期脳梗塞を対象に第2b相臨床試験を、および、外傷性脳損傷を対象に第2相臨床試験を実施中です。東京を本社とし、米国のカリフォルニア州マウンテンビューに研究開発の主たる拠点を構えています。
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