
元テレビ朝日社員の玉川徹氏が20日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に生出演。斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、疑惑を検証した外部の弁護士でつくる第三者委員会が19日に公表した調査報告書の内容について私見を語った。
番組では、第三者委が、斉藤知事のパワハラ疑惑について調査対象16件のうち10件をパワハラと認定したことや、元県民局長の告発文書に対して、メール調査などの通報者探しや告発文書作成を理由とする懲戒処分をしたことを「違法」と指摘したことを伝えた。また「おねだり疑惑」については「贈収賄と評価できる事実はない」と結論づけられたことも報じた。羽鳥アナは、「県が委託した第三者委員会が、百条委員会よりも厳しい指摘」と紹介した。
玉川氏は「百条委員会に関しては、もしかすると党派性みたいなものがあるんじゃないか、って見る方がいらっしゃると思うんですけど、今回重いのは、これ、知事が設置している第三者委員会なんですよ。ここで事実認定されたものというのは、自分が設置した委員会なので、それは事実として受け止めなければいけないわけですね、まず第一に」と指摘。続けて「パワハラ疑惑に関しては、これは認定された、10項目。もともと『噓(うそ)八百』だとか『事実無根』だという風におっしゃっているわけですね。でも『嘘八百』じゃなかった。むしろ、ご本人の方が嘘だ、ということになるんですよ。それに対してどういう風に応えるんですか、というのが第1点」と語った。
さらに「『モーニングショー』でも去年、何回もやりましたけど、公益通報者保護法の問題。これに関しては、例えば犯人捜しをやったとか、懲戒処分をしたこと自体も違法だ、と認定された。これも事実として違法だったんだ、ということを知事は認めなければいけないわけですね。これに関して言うと、斎藤知事の問題の原点ですね、これは。これがあったからこそ、今ここまでの問題になる。それだけじゃなくて、例えば(元)県民局長も、『死をもって抗議する』と言ったあと亡くなっている。それだけじゃない。他にも2人の命が失われている。その政治的責任が『ある』という風なことをこれで認められた。それも自分が設置した委員会が認めた」とコメント。「という風なことなので、僕は個人的には、辞職に値すると思いますね」と強い言葉で、私見を展開した。
斎藤氏は19日に取材に対し「重く受け止めている」と神妙に話す一方、「告発文書は誹謗(ひぼう)中傷性が高いと考えている」と従来の主張を繰り返した。また「反省すべきは反省し、改めるべきは改める。しっかりと県政を前に進めることが私の責任」と強調していた。