
<ドジャース0-16カブス>◇12日(日本時間13日)◇ドジャースタジアム
【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)12日(日本時間13日)=斎藤庸裕、久保賢吾】ドジャース佐々木朗希投手(23)が、メジャー初黒星を喫した。カブス戦に登板し、5回4安打1失点。リードを許したまま交代し、救援陣が崩れて佐々木に1敗がついた。「1番DH」で出場した大谷翔平投手(30)は3打数1安打。カブス鈴木誠也外野手(30)は「3番DH」で出場したが、右手首痛のため2打席で交代した。なお、ド軍が本拠地の完封負けで16失点を喫したのは、球団ワーストとなった。
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佐々木は冷静に自己分析していた。2回、4番ブッシュに98マイル(約158キロ)の外角直球を痛打された。先制ソロで失点。内角から外角への逆球で「甘く入ってしまった」と反省しながらも、「自分としては力強く投げられましたし、いいところのフォークが見極められた分、真っすぐに張られたと思うので、そこはそこでまた切り替えていくしかない」と前を向いた。
序盤はスプリットの制球が不安定で、直球に絞られた。東海岸の敵地フィラデルフィアで強豪フィリーズを相手に力投した前回登板と、この日で何が違ったのか。「特に何も変えずに今回は行ったんですけど、無意識の中で少しずつ変化もありますし、前回は湿度が高い中だったりとか、条件は毎回違う」。本拠地ロサンゼルスは乾燥した気候で、ボールが滑りやすいとされる。「試合中だったり、何度か登板を重ねていけば修正できるかもしれないですし、また練習でどんどん投げてやっていくしかない」と課題を口にした。
一方で、5回81球はともにメジャー挑戦後で最多だった。「なかなかイニングが稼げなかったので、その面では良かったというか、段階的にはいい方向にきていると思いますし、ここが最低限になるように」。4回には、5番スワンソンからスライダーとスプリットで3球三振を奪い「最初の方は不安定なところもあったんですけど、その分、他はいいテンポで投げられたり、いいコントロールで投げるところもあった」と、少なからず収穫もあった。
3回2死満塁のピンチでは、ブッシュの打球を中堅手パヘスがフェンス際でジャンピングキャッチ。佐々木は「あのプレーがなかったらもっと大量失点になっていたと思うので。初回もそうですけど、今日はすごく助けられた」と感謝。大敗の展開で8回途中から登板し、自身の投球フォームのモノマネで盛り上げたロハスについては「100点です」と白い歯を見せて笑った。ここまで故障もなく、徐々に内容も改善されている。「まずは自分がいい状態で居続けることが最優先」。節目の初勝利へ、着実に近づいている。