
第97回選抜高校野球大会(甲子園)は28日に準決勝が行われる。休養日の27日は4校がそれぞれ調整した。連覇を狙う健大高崎(群馬)は昨秋の関東大会決勝で敗れた横浜(神奈川)と対戦。智弁和歌山は、初出場ながら快進撃を続ける浦和実(埼玉)と対戦する。
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横浜は制球力の奥村頼人(3年)と最速152キロ右腕・織田翔希投手(2年)、ダブルエースの熱い絆で健大高崎のセンバツ連覇を阻止する。
2回戦の沖縄尚学戦で先発した織田は爪のアクシデントもあり2回2/3を6安打4失点。「力が発揮できないのが自分の弱さ」と肩を落とした。そんな後輩を見た奥村頼は準々決勝前、村田浩明監督(38)に「先発は織田に投げさせてください」と直訴した。切磋琢磨(せっさたくま)して、ともに成長してきた仲間だからこそ、その痛みは共感できた。西日本短大付(福岡)戦では「後ろには俺がいるから安心して投げろ」と声をかけ続け、三たび先発した織田の好投を支えた。
甲子園の大舞台で、絆を深めるダブルエース。奥村頼は「健大高崎は僕らにとって、越えなければならない壁。秋は1度勝っていますがセンバツでは挑戦者」と力を込める。昨年センバツ王者を倒し、決勝へ弾みをつける。