
今日10日は、九州北部で「線状降水帯」が発生。猛烈な雨が降り、記録的な大雨となっている所も。明日11日朝にかけては再び九州北部で、明日11日昼前にかけては、新たに九州南部でも「線状降水帯」が発生する恐れ。夜間も災害に警戒し、安全な場所でお過ごし下さい。
●福岡県で24時間で400ミリ超の大雨も 災害の危険度高まる
今日10日は、前線が東シナ海から日本海沿岸、東北の東海上にのびて、停滞しています。前線や前線上の低気圧の影響で、九州から東北南部にかけて広い範囲で雨が降っています。
特に福岡県と山口県では「線状降水帯」が発生し、活発な雨雲がかかり続け、広い範囲で大雨となっています。午後5時30分までの24時間降水量は福岡県宗像市で400ミリを超えました。これは平年の8月1か月分の雨量(177.1ミリ)の2.3倍もの雨がたった1日で降ったことになります。
九州北部では福岡県を中心に土砂災害や洪水害、浸水害の危険度がかなり高まってきている所があります。
明日11日朝にかけては九州北部で、明日11日昼前にかけては、宮崎県と鹿児島県(奄美地方を除く)で線状降水帯が発生する恐れがあります。夜間も災害に厳重な警戒が欠かせません。安全な場所でお過ごし下さい。
●明日11日にかけて九州北部・南部で「線状降水帯」発生の恐れ
今日10日午後5時30分現在、福岡県や山口県に発生していた「線状降水帯」はいったん解析はされていない状況となっていますが、まだかなり活発なライン状の雨雲がかかり続けています。いつ再び「線状降水帯」が発生してもおかしくない状況です。
上の図は、午後5時30分現在の土砂災害の危険度分布を示しています。福岡県や山口県では災害の危険度が高い「紫色」の「危険」エリアが広がっていて、宗像市など一部には「黒色」の「災害切迫」の部分も見られます。非常に危険な状態である中、さらに大雨が予想されている状況です。
今いる場所が安全であるかどうかを再度確認し、できる限り夜間も安全な場所で過ごしてください。これからの暗くなりますので、避難がかえって危ない場合は、家で在宅避難をするという方法もあります。在宅避難をする際には、裏山がある場合は、山とは反対側の部屋で2階以上で過ごすようにしてください。
なお、土砂災害以外にも、浸水や川の増水も発生しています。山や川など危ない所には絶対に近づかないでください。
●12日にかけて九州~東北で雨続く 広く大雨の恐れ
明日11日から明後日12日にかけて、前線が西日本の日本海側から東北地方に停滞し、前線上の低気圧が次々と通過していく見込みで、大気の非常に不安定な状態が続くでしょう。
九州をはじめ中国、四国から関東、東北にかけても雨が続きます。日本海側で雨量が増えていましたが、太平洋側にも雨雲がかかり、局地的には激しい雨や非常に激しい雨が降るでしょう。
特に、厳重な警戒が必要なのは、九州北部地方と九州南部です。明日11日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。
また、中国、四国から関東や東北にかけても12日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。
●この先の予想降水量
〇雨の予想
北日本から西日本では、雷を伴い非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。
10日18時から11日18時までに予想される24時間降水量(多い所)
東北地方 80ミリ
関東甲信地方 200ミリ
北陸地方 100ミリ
東海地方 250ミリ
近畿地方 180ミリ
中国地方 150ミリ
四国地方 300ミリ
九州北部地方 200ミリ
九州南部 250ミリ
その後、11日18時から12日18時までに予想される24時間降水量(多い所)
東北地方 80ミリ
関東甲信地方 120ミリ
北陸地方 120ミリ
東海地方 150ミリ
近畿地方 100ミリ
四国地方 120ミリ
九州北部地方 120ミリ
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性のある地域と期間は、以下のとおりです。
九州北部地方 山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県は11日朝にかけて。
九州南部 宮崎県、鹿児島県(奄美地方を除く) 10日夜遅くから11日昼前にかけて。