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ゴールキックの始め方に京都、FC東京の両監督が持論「一番効率的」「相手を来させて背後」


<明治安田J1:東京0-4京都>◇第27節◇24日◇味スタ

京都サンガF.C.が敵地でFC東京に4-0で大勝し、今季初の3連勝で首位に浮上した。

試合後の監督会見で、京都の曺貴裁監督(56)と東京の松橋力蔵監督(57)がゴールキックの始め方をめぐって持論を展開した。前半11分、東京のゴールキックの場面。DFとGKで短くつないでスタートすると、京都FWラファエル・エリアスが猛然とプレスをかけてミスを誘い、PKを獲得。2点目につなげた。

曺監督は「1つマスコミのみなさんの前で、言うことじゃないかもしれないですけど」と断りながらこう話した。

「日本の中では自分たちがゴールキックをつないでチャンスを作ると、そのチームに戦術があり、ポジションがあり、それを偶然性ではなく必然と繰り返すけど、僕は相手のゴールキックがチャンスになると、それは今までも愚直に繰り返してきた。今日は直接的に1、2点につながるような試合だったけど、昨日今日をいったわけではなく、ずっと言い続けたこと」

現代サッカーでは、ゴールキックをGKがロングフィードするのではなく、自陣からつなぐことがトレンドになりつつある。ただ最近では、イングランドプレミアリーグの開幕戦で、トットナムがマンチェスター・シティー相手にこの日の京都のような前線からのプレスで得点を奪った。「ああいうことは信じ続けないとまったく出でてこない」と断言し「ああいうゴールって、ゴールの1つではなくアクシデントと捉えられるのは、非常に監督としてすごく残念に思う」と1つのテーマを投げかけた。

相手のゴールキックをチャンスと捉えているということは、裏を返せば自分たちのゴールキックはピンチということになる。京都における基本的な考え方を問われると、「長いボールを蹴るならば拾いやすいように、状況をそもそもどこに蹴るかシミュレーションしておかないといけない。(自陣からつないでボールを)動かすなら出口を共有しないと。動かすだけで、自分たちの自陣で何本でもパスつないでも相手がそろっていたらほとんどゴールキックの意味ない」と明かした。

その上でこう続けた。

「相手の背後に蹴った方が一番効率的だと思う。サッカーはゴールを奪うスポーツ。ゴールを奪う効率を高めるようなやり方ではないと、それが直接的にも間接的にもつながる方がよいと思っていますが、それには痛みもあって、ボールを簡単になくしてしまうとか、相手にボールが行ってしまうことを、我々が怖がってそのことを教えなかったらいつまでも選手はゴールに向かわなくて良いんだとなってしまう。それが僕は嫌なので、そこについていろいろな話をしながらやっている。まだまだですけど、1年目より少しは良くなったかなと思います」

対する東京の松橋監督もゴールキックに関する基本姿勢を示した。曺監督の発言を受けて会見で質問が飛ぶと、「距離感、タイミング。そこさえ彼らにしっかりと、『こう来たときにはこういう立ち方、この距離感、こう来たときにはこう』ともっともっと伝えれば、ぼくは十分はがせると思う」。

昨季まで率いたアルビレックス新潟ではボール保持を大切にし、相手を崩すサッカーを展開してきた。自陣からのビルドアップについてもゴールキックと同様の考え方を持っている。

「相手のFWも人間ですので、何回追いかけられるのか、必ず疲弊するところと、必ずエラーを出す。そのエラーをうまく出せれば良いリズムで前進できる。そういうシーンもいくつかあった」

ただ失点シーンについては、GKキム・スンギュの技術的ミス、あるいはその前のパスの判断、距離感が適切ではなかったと指摘。「相手のプレッシャーによって技術が不安定になってしまった」と悔しがった。

曺監督が「チャンス」と捉えて狙うゴールキックを、逆に「チャンス」と思ってスタートしている松橋監督は「相手を(前に)来させて、背後のスペースをうまく使っていく。もちろん相手のゴールの近くではないけど、そこからビッグチャンスになることがある」とその意図を説明した。

90分間同じことを単調にやり続ければ相手に対応されることは理解している。使い分けの重要性も認識している。「揺さぶりをかける部分で、使う手法の1つ。それが主になりながらも長いボールや変化を加えて相手に対するダメージと、相手が出てこられない形を作れば、さらに自分たちの流れは作れるのかな」と優位に進めるための手だてだとした。

そして「ただ確実にゴールを目指すのではなく、そこのスペースをどう作るかが前段階。そこで相手が、僕らが狙うアクションを取ってきてくれたときはスペースを攻撃しましょうということ」と考え方を整理した。【佐藤成】

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