
<全日本大学野球選手権:東北福祉大4-0東日本国際大>◇12日◇2回戦◇神宮
狙うは「160キロ」。東北福祉大(仙台6大学)の堀越啓太投手(4年=花咲徳栄)が6年ぶりの8強に導いた。非公式ながらも最速164キロを誇る豪腕が、6回5安打10奪三振無失点。当日午前11時に先発を告げられるもしっかりと勝利に導いた。「0で抑えたのは本当に良かったんですけど、まだまだ成長できる内容でした」と振り返った。
花咲徳栄時代の恩師、岩井隆監督(55)もスタンドから見守った。リーグ優勝時には電話で報告。「荒々しくいけ」と助言をもらった。この日の最速は154キロ。立ち上がりの初球から8球連続150キロ超えと最大の武器で押した。だが、ボール先行も目立ち、3四死球。堀越は「これでは多分、怒られちゃいます」と言いながらも「荒々しさというのは見せられたと思います」と口にした。
課題は残るも、22年の1年春の出場時から成長も実感。「あの時は若くて、勢いだけで投げていましたが、今日は変化球や打者への投げ分けなど、1つ大人になりました」と話した。7年ぶりの全国制覇まであと3勝。「日本一を目指してきたので、そこを取るだけです」と力強く口にした。【木村有優】