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イスラエルとイラン、軍事力の差はどれぐらい? 報道を基に比較


イスラエルがイランの核施設を攻撃し、中東で両国間の武力衝突が懸念されている。イスラエルの軍総兵力はイランを下回るが、防衛費は約2.7倍の差がある。空軍力では、イスラエルは最新鋭機を保持し、イランは旧式機が中心で性能に劣る。一方、イランはミサイル開発に注力し、抑止力強化を図っている。イスラエルは親イラン武装組織への攻撃を強化し、ミサイル関連施設にも打撃を与えている。両国の衝突が拡大すれば、イランは中東展開の米軍とも対峙する可能性がある。

 イスラエルが13日、イラン国内の核施設などを攻撃したことで、中東の軍事大国同士による武力衝突の拡大が懸念されている。イランは軍事力で劣るとされるが、両国にはどの程度の力の差があるのか。報道などを基に比較した。

 中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、陸海空軍の総兵力はイスラエルがおよそ17万人なのに対し、イランは61万人。予備役を含めても、イスラエルの63万人に比べ、イランは96万人と上回る。

 米国の軍事情報サイト「グローバル・ファイアパワー」の評価では、イスラエルの軍事力(2025年)は145カ国中15位で、イランは16位と拮抗(きっこう)している。ただし、防衛費(23年)は、イスラエルが275億ドル(約4兆円)で、イランの約2・7倍に上る。

 空軍力の差も顕著だ。

 保有する軍用機はいずれも約340機でほぼ同数だが、イスラエルは米国製ステルス戦闘機F35など、最新鋭の機体を保有している。これに対し、イランはロシア製の旧式の戦闘機が主力で、性能面で劣る。国境を接していない両国が軍事衝突する場合、空軍力の差は致命的になるとみられている。

 一方で、イランはミサイル開発に力を入れてきた。イスラエルを直接攻撃する能力を高め、抑止力の強化を図ってきた。

 24年10月にイスラエル国内を攻撃した際は、弾道ミサイルの一部を着弾させた。多数のミサイルを一斉に発射する「飽和攻撃」を行うことで、防空網をかいくぐったとみられる。

 また、イランはイラクやイエメンなどで親イラン武装組織を支援してきた。仮に全面衝突になれば、こうした組織も「参戦」する可能性がある。

 ただ、イスラエルは今回の空爆で、ミサイル関連施設にも打撃を与えたとされる。さらに周辺国では近年、親イラン武装組織に対する攻撃を強めて弱体化させてきた。イスラエルと国境を接するシリアでも、親イランのアサド政権が昨年12月に崩壊しており、イランが活動する余地は狭まっているのが現状だ。

 イスラエルは米国と同盟関係にあり、大規模な軍事支援を受けている。衝突が拡大すれば、イランは中東に展開する米軍と対峙(たいじ)する必要にも迫られ、苦しい局面に立たされることになりそうだ。【カイロ金子淳】

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