
<全日本大学選手権出場校&注目選手紹介(1)東日本編>
大学野球の頂点を争う第74回全日本大学選手権が9日、神宮球場と東京ドームで開幕する。各リーグを勝ち抜いた全27出場校(出場辞退含む)の中から、<1>チーム紹介や<2>注目選手をピックアップしてお届けする。(※連続出場回数は中止の69回大会を含む)
【北海道学生】
東京農大北海道オホーツク=6大会連続21度目
【札幌学生】
北海学園大=4年ぶり21度目
【北東北】
青森大学=17年ぶり11度目
<1>9連勝締めで5季ぶりのリーグ優勝。昨秋はけが人が多く、開幕6連敗で最下位争いも。今季はライバル富士大や八戸学院大を抑えて、全国切符をつかんだ。
【仙台6大学】
東北福祉大=3年ぶり37度目
<1>10戦全勝で3季ぶりのリーグ制覇。最終節までもつれこんだライバル仙台大との優勝争いは、第1戦で完封勝利、第2戦は逆転勝利と鮮やかな幕切れ。プロ注目の投手陣は、速球派から技巧派までそろう今大会トップクラスの実力だ。
<2>桜井頼之介投手(4年=聖カタリナ)174センチ・66キロ、右投げ右打ち
プロ注目の最速151キロ右腕。今春は不調も、4試合に先発し、防御率1・45。最優秀選手に選出された。仙台大との直接対決では第1戦に先発し、4安打8奪三振で完封勝利。NPBスカウト12球団が集結する中で最高のアピールをみせた。大舞台でも物おじしないメンタルを持つ絶対エースだ。
堀越啓太投手(4年=花咲徳栄)184センチ・96キロ、右投げ右打ち
日米スカウト注目の豪腕。1年春の全日本大学選手権で、同大会最速の154キロをマークし話題を呼んだ。2年冬には茨城県内のトレーニング施設で164キロをマーク。昨夏の侍ジャパン大学代表選考合宿でも162キロを計測した。今春はリーグ戦開幕前に右肩の違和感も、調整を続けながら抑えとして3試合に登板し無安打無失点。最終節の仙台大戦で今春初先発し、2回1/3を3失点も、球質は好感触だった。全国では速球に加え「落ちる球」と「スタミナ」でスカウト陣にアピールしたい。
【南東北】
東日本国際大=4大会連続18度目
【千葉県】
城西国際大=6年ぶり3度目
<1>春季リーグを9勝3敗2分けで制し、10季ぶりに優勝。佐藤孝治監督-田中成明ヘッドコーチの下で、6年ぶりの全日本切符を勝ち取った。昨季からはヤクルトで活躍した荒木大輔氏がコーチに加わり、投手陣の底上げで飛躍を期す。
<2>藤本空捕手(4年=明秀日立)179センチ・84キロ、右投げ右打ち
攻守で柱となる主将。今春は全13試合に4番捕手として出場し、打率3割台前半と安定した成績をマーク。要所の一打で12打点を稼ぎ、チームを引っ張った。守備でも投手陣を好リード。
【関甲新学生】
上武大=2大会連続20度目
<1>春季リーグで全9試合を勝利。最終節では首位タイの白鴎大との直接対決に競り勝って、2季ぶり41度目の優勝を飾った。絶対的エースで主将の井出を中心に投打が充実したチームで、13年以来となる12年ぶり2度目の全国制覇を狙う。
<2>井出海翔投手(4年=佐久長聖)177センチ・73キロ、左投左打。
リーグ戦6試合に登板して4勝をマークし、最高殊勲選手賞と最多勝利、最多奪三振(42奪三振)のタイトルに輝いた。制球力に優れるエース左腕で、チームをけん引する精神的支柱。
【東京新大学】
創価大=2年ぶり25度目
<1>春季リーグ最終週で共栄大との直接対決を連勝し、2季連続リーグ制覇。ドラフト上位候補の主将、立石を中心に接戦で勝ち切る。一戦必勝の気迫で悲願の初優勝を狙う。
<2>立石正広外野手(4年=高川学園)180センチ・87キロ、右投げ右打ち
50メートル走6秒0の俊足とパンチ力を兼ね備えた主砲。今春は5本塁打、16打点で2冠に輝き、優勝決定戦でも盗塁から決勝点を奪う勝負強さを見せた。打って、走ってと万能な大学球界屈指のスラッガーが攻撃の要として全国で大暴れする。
【首都】
東海大=3年ぶり40度目
<1>春季リーグを9勝3敗で制し、6季ぶり76度目の優勝。24年1月就任の長谷川国利監督(元巨人スカウト部長)が3季目で名門を復活させた。投打に穴のない総合力で、全国の舞台に挑む。
<2>米田天翼投手(3年=東海大相模)180センチ・80キロ、右投げ右打ち
今春は11試合登板で6勝2敗、防御率1・44。最速148キロの直球とキレのあるスライダーで空振りを奪う本格派だ。昨秋からエース格に定着し、全国舞台での快投に期待。
柳元珍(リュ・ゲンジン捕手(4年=八王子学園八王子)178センチ・80キロ、右投げ左打ち
父の柳桓湊(リュ・ファンジン)氏は巨人のブルペン捕手で、今季は米田とバッテリーを組んで優勝に貢献。打撃では15安打10打点の打率3割8分5厘で、最高殊勲選手賞&ベストナインを獲得した。攻守で鍵を握る扇の要。
【神奈川】
神奈川大3年ぶり28度目
<1>春季リーグを8勝2敗で制し、2季連続58度目の優勝を達成。打力と走力を兼ね備えた攻撃型チーム。2枚看板の投手陣と堅実な守備で勝利を呼び込む。
<2>丸木悠汰捕手(4年=前橋育英)173センチ・78キロ、右投げ右打ち
捕手登録だが、春季リーグでは指名打者のリードオフマンとして機能。打率3割台前半で、最高殊勲選手賞と指名打者でベストナインを受賞。勝負強い打撃で攻撃を引っ張る。