
<阪神3-5ヤクルト>◇9日◇甲子園
無失点継続だ! 阪神ドラフト1位の伊原陵人投手(24)が甲子園初登板で1回を無安打1四球で無失点と好投した。2点ビハインドの7回、4番手でプロ初の聖地のマウンドへ。観衆4万2580人の前でルーキーらしからぬ堂々たる姿を見せつけた。公式戦デビューから5試合連続無失点だ。
「ゼロで抑えることがチームの勝利につながるし、自分にとってもプラスになることなので継続したい」
5試合目で初めて先頭打者に出塁を許したが、動じなかった。1番西川にこちらも初の四球を与えて無死一塁。少し苦笑いしつつも、野手方向を振り返るほど落ち着いていた。2番長岡はスライダーで遊ゴロ併殺打。3番サンタナは1球で三ゴロ。結果的に3人で終えた。「1人1人と対戦することがメインなので、ランナーが出たからといって、変わることもない。先頭の入り方は悪かったので、次はしっかり」。早くも次戦を見すえる姿勢が頼もしい。
本拠地甲子園ではオープン戦でも登板がなかった。公式戦では18年春のセンバツ以来、2567日ぶりの聖地マウンド。「高校生ぶりになると思う。久しぶり。いつ来てもいい球場だなと思います。ここがホームなので、ここでもいいピッチングをすることが自分にとってもプラスになる。毎試合毎試合、一生懸命頑張りたい」と燃えた。
今季の公式戦は計6回1/3を1安打1四球で無失点。出塁もほとんど許していない。いきなりブルペンを支えているドラフト1位左腕。今後はますます貴重なピースとなりそうだ。【塚本光】