
<ロッテ1-0楽天>◇5日◇ZOZOマリン
楽天松井友飛投手(25)が、因縁の地で力投した。5日ロッテ戦(ZOZOマリン)の3回から2番手で登板し、2回を1安打無失点。先発ヤフーレが腰の張りで緊急降板するアクシデントを救った。先発した昨年7月10日の同戦(同)では、初回に8安打8失点(自責7)で1アウトも奪えずノックアウトされた苦い記憶がある。この日もピンチを背負ったものの、粘りの投球で役割を全うした。チームは今季初の完封負けで連勝は2でストップした。
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緊急登板した松井が踏ん張った。腰の張りを訴えた先発ヤフーレの後を受けて3回から登板。2回1安打無失点でまとめた。「ほんとに急に呼ばれて、最初、ちょっとあたふたしてましたけど、今日は内容よりも、とりあえずゼロに抑えようって気持ちだった。結果、ゼロに抑えられて良かった」。先発した昨年7月10日のロッテ戦では、初回に8安打8失点(自責7)でノックアウト。1アウトも奪えずマウンドを降りただけに、因縁の相手に雪辱した形だ。
いきなり大ピンチを背負った。3回、安打と2四球で2死満塁とし、5番ポランコと対峙(たいじ)。直球とカーブのコンビネーションで強打者に挑んだ。フルカウントからカーブを投じ、ファウルでかわされたが、最後は151キロの外角高め直球で空振り三振に仕留めた。「カーブがストライク率が高くて(捕手の太田)光さんもカーブのサインをいいところで出してくれたので、しっかりアウトも取れて良かった」と振り返った。
首脳陣も松井の力投をたたえた。3月30日オリックス戦(京セラドーム大阪)に続くロングリリーフとなったが、三木監督は「難しい局面なんだけども、彼の今のポジションはああいうところで仕事をすることだから。結果としてね、内容はまたいろいろあるけども、ゼロで帰ってきたことは評価できると思う」と話した。石井投手コーチも「イニングを長いこと投げてもらって、もう1回、チームを立て直すみたいな役目なので、今日はよく投げて、良い仕事をしたね」とうなずいた。
チームは今季初の完封負けで連勝が止まったものの、スクランブル登板で好投した4年目右腕にとっては、手応えをつかむ46球になった。【山田愛斗】