
<広島0-4阪神>◇28日◇マツダスタジアム
あかん! 強すぎる! 阪神佐藤輝明内野手(26)が開幕・広島戦(マツダスタジアム)の初回、いきなり25年12球団最速アーチとなる先制&決勝2ランを右翼席に運び、就任1年目の藤川球児監督(44)に初陣ウイニングボールをプレゼントした。前日27日に指揮官からイチ押し選手に指名され、さっそくプロ5年目で初の開幕弾を決めた。初の開幕投手を任された村上頌樹(26)も虎35年ぶり開幕戦完封まであと1人の快投。藤川阪神が盤石の完勝スタートを切った。
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豪快な打撃の裏で、佐藤輝にはイメージしていた存在があった。今オフ、YouTubeを通して研究していたのがドジャース大谷の打撃だ。特に見ていたのは、力の入れ方や練習に臨む意識などの部分。画面上の映像からイメージを膨らまし、自分に落とし込んで練習を重ねてきた。
「『こういう風に意識しているんじゃないかな』と考えながら、自分なりにやってみたりしていました」
16日のプレシーズンゲーム・ドジャース戦では、ベンチから直接打撃を見届けた。足を上げる佐藤輝に対して、上げない大谷。フォーム的にも異なる存在だが「体も違いますけど、基本は一緒」。アーチストとしての根本的な部分を参考にしてきた。
将来的なメジャー挑戦も志す26歳。この日は大谷もメジャー本拠地開幕戦で1発を披露した。憧れの背中を追いかけるような開幕弾にも映った。【阪神担当=波部俊之介】