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【阪神】守護神のタクト光る 藤川球児監督「取りたいゲーム取れました」大胆な継投勝負で連勝


広島との試合で、阪神の藤川球児監督は、継投策を駆使して2連勝を果たしました。先発投手を4回で交代し、2番手以降の投手を効果的に投入しました。特に石井大智投手は、5回からのロングリリーフでチームを支えました。阪神は開幕2連勝を達成し、過去の成績からもシーズンの好成績が期待されています。監督はブルペン陣の奮闘を称賛し、今後の戦いに向けて自信を深めています。

広島対阪神 8回、交代を告げる阪神藤川監督(撮影・藤尾明華)

<広島2-3阪神>◇29日◇マツダスタジアム

阪神藤川球児監督(44)が開幕2戦目から動いた。「取りたいゲームを取れましたね」。試合後も光る鋭いまなざしで、大胆な継投勝負を鮮やかに決めた。

先発富田が4回1失点と粘投。「役割的には十分果たしてくれた」と迷わず5回から手を打った。2番手の育成ドラフト1位工藤は3連続四球で一時勝ち越されるも、3番手及川が見事に火消し。6回から登板したのは、昨季リーグ戦56試合に登板した石井大智投手(27)だった。

11球で3者凡退に抑えると、直後の攻撃で打席へ。そのまま7回のマウンドに上がり、1安打無失点の熱投を見せた。点差が開いた展開や延長戦などをのぞけば、開幕直後からの回またぎは異例。「それもしっかり自分の中で想定しながらというか。そういう戦い方もすごく勉強になりましたし、今後、そういうことも増えていくと思うので。次の糧にしたい」。シーズンでは23年5月3日中日戦以来、約2年ぶりの2イニングにも右腕は冷静だった。

昨季は自己最多の登板数をこなしたが、若手主体の秋季キャンプに参加。村上、桐敷とともに一足先に打ち上げる際、藤川監督と芝生の上で膝をつき合わせた。「来年の春にはいいコンディションで、もしそうじゃなかったとしたら、コーチたちとしっかり話し合いながら自分たちのペースで進めてほしい」。晴天の下でかけられた信頼の言葉を、意気に感じていた。

前日28日は先発村上が9回途中135球の力投。そして、屈指のリリーフ層を誇るからこそできる継投策に、藤川監督も納得顔だ。「開幕2日目でブルペン陣がつないで勝利を取ってきた。チームとして強くなっていくという部分では、今日は大切に大切にゲームを送った上で、取れたというのは非常に大きい」。敵地で決めた開幕カード勝ち越し。現役時代は守護神として君臨した指揮官のタクトが光った。【磯綾乃】

▼阪神が、優勝した23年以来の開幕2連勝。阪神の開幕2連勝は50年の2リーグ分立後23回あるが、そのシーズンの最終順位を見ると優勝3回(62、64、23年)、2位8回、3位7回、4位以下5回。開幕連勝スタートだとAクラスが18回と高確率でシーズンも好成績を残している。ちなみに85、03、05年の優勝時は●○発進だった。

▽阪神金村投手コーチ(継投に)「他のピッチャーでもみんなね。伊原でも誰でも、もう勝っている展開で出せるピッチャーなので。ただ、順番がどうだったかという話」

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