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【日本代表】CB最年少先発の高井幸大が無失点に貢献「思い切り自分の出来ることをやりました」


日本代表はサウジアラビアとのワールドカップ北中米大会アジア最終予選で0-0の引き分けを記録し、C組1位を確定しました。試合では若手DF高井幸大が初先発し、冷静なプレーで無失点に貢献しました。20歳にして最終予選でのCB最年少記録を更新した高井は、クラブでも成長を見せており、代表内でのポジション争いに名乗りを上げました。川崎Fの下部組織から成長した彼は、強い意思で本大会メンバー入りを目指しています。

日本対サウジアラビア 前半、ドリブルする高井(撮影・江口和貴)

<ワールドカップ(W杯)北中米大会アジア最終予選:日本0-0サウジアラビア>◇25日◇C組◇第8戦◇埼玉

日本(FIFAランキング15位)がサウジアラビア(同59位)と0-0で引き分け、2戦を残してC組1位を確定させた。前節のバーレーン戦から先発6人を変更。本大会をにらみ新戦力をテストする中、昨夏のパリ五輪に出場したDF高井幸大(川崎F)が初先発。20歳202日は同予選でセンターバック(CB)選手では最年少先発。DF冨安健洋が21年9月7日の中国戦で記録した22歳306日を更新した。昨年9月のホーム中国戦以来の出場で安定感あるプレーを披露。本大会メンバー入りへ、アピールに成功した。

   ◇   ◇   ◇

堂々の先発デビューとなった。3バックの右で出場した高井は試合直後から浮足立つ様子はなく、冷静にプレー。守備では対人の強さを発揮し、攻撃でもビルドアップで持ち味を示し無失点に貢献した。

「予選も突破が決まっていたので思い切りできました。自分の出来ることをやりました。悪くはなかったですけれど、もう少し縦パスのところを。スタメンを奪うために自チームから結果を残し、代表に来たときにハイパフォーマンスを常に示し続けることが大事」

前回大会予選突破時は17歳だった。自宅で観戦し、まさか3年後に代表のピッチに立つとは想像もしていなかった。23年はU-20W杯、昨年はパリ五輪と着実に国際大会を経験。クラブでもレギュラーを確保し、リーグ屈指のCBに成長した。「ものすごく自分でも成長したと思いますし、努力もしてきた自信もある」。最終予選先発出場のCBとして冨安の最年少出場記録を2歳更新した。

川崎Fの下部組織で育った。現代表でいえば、板倉、三笘、田中の系譜をたどる。幼い頃は当初はFWだったが、川崎FのU-12時代にDFへ転向。順調に進化を遂げて17歳5カ月でプロ契約を結んだ。23年から主力に定着し、昨年A代表に初選出。当初は緊張もあったが、常連となり自信をつかんだ。

下克上を狙っていく。今予選では、冨安がケガで1度も招集がなく、谷口、町田も負傷離脱。全員が復帰すれば、メンバー入りは厳しい現状がある。W杯本大会まで1年3カ月。森保監督からも「カウンター、空中戦でやられそうなところで(相手の)核となる(FW)ドサリ選手を止めてくれた」と高い評価を得た。

昨夏、パリ五輪準々決勝でスペインに敗れると涙を流した。いつもひょうひょうとしている高井が「見せつけられた試合というか、もっともっと成長しなきゃいけないなって…」と声を詰まらせた。あの悔しさを晴らすのはW杯しかない。本大会に向けた新戦力に名乗りを上げた90分間となった。【佐藤成】

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