
<センバツ高校野球:横浜8-7沖縄尚学>◇24日◇2回戦
横浜(神奈川)が沖縄尚学に競り勝ち、13年ぶりの8強入りを決めた。
主将の阿部葉太外野手(3年)が、先制攻撃を演出した。初回無死一、三塁。1ボールからの内角低めの132キロ真っすぐを、ドジャース大谷翔平投手を参考にしたというノーステップ打法で強振すると、打球は低い弾道で右中間スタンドに吸い込まれた。「ゾーンに来たら打とうと思っていた。チームに流れを呼び込めてよかったです」。高校通算6本目の本塁打に、右手で小さくガッツポーズを作った。
3回にも1死二塁から左前適時打を放ち、4打数2安打4打点。初戦は1番で出場も、この試合は3番。「監督に『お前がランナーをかえさないといけない』とお話をいただいて。自分が決めてやろうと思いました」。リードオフマンとして、勝利を呼び込んだ。
3回裏から沖縄尚学の追い上げにあい、8回には同点のピンチを総力戦でしのいだ。「勝ちたい気持ちが先走ってしまった」と阿部葉。9回攻撃に入る前には「まだ勝ってないんだ。最後までしっかりやり切ろうと」チームメートを鼓舞。主将としての顔も忘れなかった。
苦しい試合を勝ちきり、チームは粘り強さを身につけ、またひとつ成長した。「目指すところは春の日本一。目の前の相手に一戦必勝で戦っていきたい」。次戦も、チームを勝利に導く一打を打つ。