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【センバツ】至学館は初勝利ならず エナジックスポーツのノーサイン野球に「やりづらかった」


愛知県の至学館高校は、甲子園での初勝利を逃しエナジックスポーツ(沖縄)に8-0で完敗しました。至学館の鈴木謙介監督は、応援に来た多くの観客に申し訳ない気持ちを述べ、相手の「ノーサイン野球」への対策が困難だったことを振り返りました。試合は2回に相手に先制され、その後も連打や四球で追加点を許し、大敗となりました。鈴木監督は、普段とは異なる無指示の展開に対応する難しさを強調し、相手の動きが予測不能で、緊張感を強いられたと語りました。

至学館対エナジックスポーツ 先発する至学館・尾崎(撮影・和賀正仁)

<センバツ高校野球:エナジックスポーツ8-0至学館>◇21日◇1回戦

至学館(愛知)は甲子園初勝利を果たせず、初戦で姿を消した。春夏通じて3度目の出場で「三度目の正直」を目指すも、エナジックスポーツ(沖縄)に完敗。鈴木謙介監督(43)は「(過去の甲子園戦績と比べ)一番点差があいてしまって…。あれだけ人数がいっぱい来てくれた応援団に申し訳ないなという気持ちでいっぱいです」と肩を落とした。

相手は「ノーサイン野球」を掲げ、甲子園に乗り込んできた初陣校。2回無死一塁の守りで至学館バッテリーは幾度もけん制を入れ、先の塁に進ませないよう工夫をこらしたが、安打と四球で1死満塁とされ、犠飛で先制を許した。3回も連打で2点目を失い、投手を替えた7回は先頭打者への与四球をきっかけに一挙6点を奪われた。

鈴木監督は「やりづらかったです」とくちびるをかんだ。「ノーサイン野球」への対策として「相手の動きを見ながらやっていこうということは、何かしらバッターとランナーのアイコンタクトというか、やってくるっていうところではあったんですけど…うーん、まあ、やりづらかったですよね」と明かした。

「選手が考えて自分で動くというところが思いきりのよさにつながっていたりだとか。いつもと違う感覚というか。ぼくは相手監督と野球をやっているというイメージで今まで戦ってきたんですけど、それがなかったので。やりづらかったですね」と普段とは得手勝手が違った。

たとえば走者を三塁に置いたとき。「どういうしのぎ方をしようかということを考えるんですけど、何をしてくるかわからなかったというか、何を考えているかわからなかった。それでボール、ボールになってしまって相手の展開になってしまう。それが今までとは違うなという印象ですね」と、読めない相手の重圧に苦しめられた敗戦になった。

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