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【センバツ】王貞治先輩以来、68年ぶりセンバツVへ早実・中村主将「あの負けがあったから…」


早稲田実業は関東・東京地区の7校目としてセンバツに選出され、68年ぶりの優勝を目指しています。昨夏の甲子園で強力なバッテリーを披露した中村心大主将を中心に、「日本一」を掲げて挑戦します。中村は精神的な成長と技術向上を目指し、日々の努力を重ねています。特に制球と球威に focusし、理想像とする左腕ピッチャーの動画を参考に技術を磨いてきました。また、体格を強化するために母親の手作りおにぎりを活用し、体重を増加させています。チーム全員が一丸となり、過去の悔しさを力に変えて甲子園での逆襲を目指します。

センバツ出場の報告を受ける早実・中村(撮影・河田真司)

目指すは、偉大な先輩に続く春の頂点だ。早実が関東・東京の7校目で選出され、最後の1枠に滑り込んだ。目標は「日本一」。昨夏も甲子園を経験したバッテリーを強みに、エース王貞治(現ソフトバンク球団会長)を擁した57年以来68年ぶりのセンバツ優勝を狙う。21世紀枠は壱岐、横浜清陵が選ばれた。関東・東京は明治神宮枠に21世紀枠を加え、計8校。出場校が増える記念大会をのぞくと、過去最多となった。

   ◇   ◇   ◇

エースの中村心大主将(2年)は堂々と宣言した。「チームの目標は本当に日本一。センバツで必ず達成できるように頑張りたいと思います」。和泉実監督(63)が「個性派が多い」と評する2年生たちだが、中村は「そこ(日本一)は全員一致している」と言い切った。

昨夏の経験がチームの原動力だ。甲子園3回戦の大社(島根)戦。中村は先発で7回1失点に抑えたが、延長11回サヨナラ負け。「あの負けがあったから、全員頑張れている」。大舞台での競り合いを3回も味わった。「精神面というか、どんな状況でも安定して戦える力が身に付いた」と新チームに引き継がれた。山中晴翔捕手(2年)とのバッテリーは東京屈指。昨秋の東京大会でも接戦を乗り越え、決勝まで進んだ。

それでも、優勝には届かなかった。何が足りないのか? 出した中村の答えは、制球と球威。キャッチボールから意識した。「力感ないフォームで質のいい真っすぐを制球できる」左腕の理想像として、中日ドラフト1位の金丸に関大時代から注目。動画を参考にした。体づくりでは、母由佳さんの作るおにぎりを毎日6、7個持参。授業や練習の合間に食べ、体重は秋より3キロ増の85キロになった。

成果を示す権利を得た。「甲子園の借りは甲子園でしか返せない」と力強い。68年前、同じ背番号1の大先輩が極めた頂点へ。「(王会長に)恥じないプレーをできたらと思います」。その上で、最高の報告をする。【古川真弥】

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