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【センバツ】「自治」の姿勢が評価 横浜清陵21世紀枠で初出場 激戦神奈川で昨秋公立唯一の8強


横浜清陵が21世紀枠で選抜高校野球に出場することが決定しました。これは神奈川県の高校として初の選出で、大きな驚きと喜びをもたらしています。野原慎太郎監督は、驚きを隠せない一方で、責任感を感じており、甲子園に行く過程が認められたと冷静に述べています。同校の評価ポイントとして、選手たちの自主的な練習メニューの設定と部内での役割分担があり、これはチームの団結力を高めています。主将の山本康太内野手は、21世紀枠を意識せず、一戦一戦目の前の試合を勝ち進むことに集中しています。昨年、横浜清陵は県大会の8強に進出し、その粘り強さが評価されました。野原監督自身も高校時代に全国優勝経験があり、彼の指導の下で公立高校としての意地とプライドを持って、全国の舞台での活躍を誓っています。

21世紀枠でセンバツ出場が決定し喜ぶ横浜清陵の選手たち(撮影・水谷安孝)

<第97回選抜高校野球:選考委員会>◇24日

21世紀枠に横浜清陵(神奈川)が選ばれ、春夏を通じ初めての甲子園出場を決めた。01年に開始された同枠に、神奈川の高校が初めて選ばれた。

予想だにしないサプライズだった。同校の応接室で中継を見守り、開始後すぐに21世紀枠の2校目として校名が呼ばれると、野原慎太郎監督(42)は驚きを隠せなかった。チームは21世紀枠での選出を意識せず、夏の甲子園に向けて練習していた。「手放しに喜んでいい立場ではない。まだ何も成し遂げていない。正攻法で甲子園に行こうとした過程を認めてくださった。うれしいよりも責任感を感じています」と、冷静に受け止めた。

主体的にメニューなどを話し合って決める「自治」の姿勢が評価された。新チームから「内野手」「外野手」「走塁」など部門ごとにリーダーを選出。週に1度、リーダー同士で現状を把握しながら練習メニューを練り直している。さらに野球以外にも「環境係」「食事係」「親睦係」などの担当を設置。「親睦係」ではレクリエーションを企画したり、学校から駅まで5~6人の下校班をあみだくじで選出。偏りなく会話を交わせる機会をつくったことで、ベンチワークの活性化にもつながったという。

主将の山本康太内野手(2年)は「21世紀枠での選出は全く意識していませんでした。(昨秋に)東海大相模さんに負けて力の差をすごく感じた。時間がないので、とにかく目の前の試合を1個ずつ勝ちたい」と一戦必勝を誓った。

強豪ひしめく神奈川で、21年夏は県8強。昨秋の県大会では4回戦で三浦学苑を破り公立高校で唯一の8強入り。準々決勝では夏の甲子園で8強入りした東海大相模に0-5で敗れたが、粘り強く戦ったことが評価された。

同監督は00年春、東海大相模で全国優勝したメンバー。横浜国大に進学後、公立校の教師を目指した。地道にチームを作りあげてきた公立の意地とプライドで、全国の舞台で新風を巻き起こす。

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