
ロシアのプーチン大統領は24日、トランプ米大統領について「現実的で信頼できる関係を築いてきた」と述べた。ウクライナ危機は2022年の発生当時の米大統領がトランプ氏だったら起きなかったとのトランプ氏の持論に支持を表明し、米露首脳会談に改めて前向きな姿勢を示した。露国営テレビの取材に答えた。
プーチン氏は、ロシアが米国との接触を拒否したことはないとの従来の訴えを繰り返し、接触を拒んだのはバイデン前米政権だったと強調した。さらに、「もしトランプ氏が(20年の米大統領選で)勝利を奪われていなければ、ウクライナでの危機は起こらなかったかもしれないという点でトランプ氏に同意せざるを得ない」と話した。
追加制裁示唆にはけん制
一方、就任後のトランプ氏はロシア側がウクライナでの戦闘を巡って和平交渉に応じない場合は追加制裁も辞さない考えを示しているが、プーチン氏は、「トランプ氏は賢明なだけでなく現実主義者でもある。米経済に損害を与えるような決定をするとは考えがたい」とけん制。トランプ氏と交渉に臨む用意があるとの考えを改めて示し、会談が開かれるのかどうかは「米現政権の決定と選択にかかっている」と述べた。【モスクワ山衛守剛】