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【高校サッカー】帝京大可児惜敗で初の8強進出ならず GK一発退場で数的不利も互角の勝負演じる


全国高校サッカー選手権3回戦で、帝京大可児が前橋育英に3-2で敗れた。前半で2点を先行されたものの、帝京大可児は明石望来と主将の加藤隆成のゴールで同点に追いつく。しかし、GK水野稜がペナルティエリア外でのファウルにより退場し、10人での戦いとなる。後半36分に決勝点を奪われたが、数的不利を感じさせない攻撃的なプレーを見せた。監督の仲井正剛は、選手たちが自身の信念に基づいたサッカーを展開したと称賛。急きょ出場したGK緒方は、重要な場面でのスーパーセーブでチームを支えた。

3-2で前橋育英に敗れ悔しそうな表情を見せる帝京大可児・GK緒方(撮影・たえ見朱実)

<全国高校サッカー選手権:前橋育英3-2帝京大可児>◇2日◇3回戦◇駒沢陸上競技場

初のベスト8進出を懸けた帝京大可児(岐阜)は、善戦及ばずに3回戦で敗退した。

全国優勝の経験を持つ前橋育英(群馬)に2点先行を許したが、前半のうちにMF明石望来、主将FW加藤隆成(ともに3年)の連続ゴールで同点に追いつき、流れを完全に引き寄せたかに思われた。

だが同33分、ペナルティーエリアを飛び出したGK水野稜(2年)が、相手の得点機を体当たりで止めて一発退場。中盤の人数を削り、GK緒方琉太(3年)を投入し、10人で戦うことになった。

それでも数的不利を思わせない、互角の戦いを演じていたが、後半36分に決勝点を奪われた。10人になっても、自陣で守備に専念するのではなく、あくまでもゴールを狙いにいった。

仲井正剛監督(45)は「最初は頑張って(ボールを)つないでいたが(数的不利になり)守備で体力を奪われていって、選手は疲労があって押し込まれてしまった」と悔しがった。

さらに「リスクを負って、ボールをつなぐサッカーをやってきている。何回か失って失点するのも覚悟で、得点するためにボールをつないでいる。(選手は)帝京大可児のサッカーがやりたいと入ってきて、前橋育英に貫き通したんじゃないかと思う」と、信念を曲げなかった選手をたたえた。

途中から出場した代役守護神の緒方は、前半42分の相手決定機を右手でスーパーセーブ。後半も合わせて4、5度の絶体絶命の危機を救った。仲井監督は「急きょの出場だったが、よくやってくれた。常にいい準備をしてくれた」と、背番号17も称賛していた。

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