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信州ブレイブウォリアーズが始動 勝久マイケルHCは新チームに自信「将来に繋がる一歩目のような編成ができた」


信州ブレイブウォリアーズの勝久マイケルHC

 Bリーグ2部(B2)の信州ブレイブウォリアーズは15日、南長野運動公園で練習を行い、今季初めて勝久マイケルヘッドコーチ(HC)が合流後のトレーニングキャンプの様子をメディアに向けて公開した。

 外国籍のウェイン・マーシャルマイク・ダウムを除いたメンバーが参加した15日の練習では、基本的な動きを中心に確認。試合形式の対人練習にも取り組み、2時間ほど汗を流した。

チームが若返りスピード感がアップ

 新チームの始動から約1か月。8月に入ってからはアキ・チェンバース渡邉飛勇も合流し、開幕に向けてトレーニングキャンプに励んでいる信州。オフには東海林奨小栗瑛哉土家大輝の2000年生まれ3選手が加入し、昨季からチームに所属する同世代の小玉大智を含め若手に期待がかかるシーズンとなる。

 チームが若返ったこともあり、練習中のテンポは昨季に比べて速く、活気にあふれていた。試合形式の練習ではルーズボールやリバウンドにも積極的に絡む場面が多く見られ、新加入の土家や小栗が積極的にコミュニケーションを取るシーンも目立つなど、チームの雰囲気はいい。トレーニングキャンプが始まって間もないが、勝久HCも好感触を口にする。

「チームで戦えるようなメンバーを目指している中で、新加入選手は毎日(コーチが)言っていることを吸収しようと、チームメイトからも学ぼうとしてやっていますし、みんなコミュニケーションを上手く取っていると思います。大智を筆頭に、相変わらずエナジーを出して声も出してくれていますし、雰囲気はとても良いです」。 

 信州で4季目を迎えるベテランの生原秀将も、若手からいい刺激を受けていると話す。

「若い選手が増えたので、練習が(昨年と)同じ時間でも、テンポが速いです。ドリルとドリルの間もそうですけど、ドリル一つとっても、プレーのスピード感というよりも全体的なスピード感が今まで以上に増している気がして。ついていくのにいっぱいいっぱいな感じがあるんですけど、それも楽しみながらやれているかなと思います」

シュートを放つ小栗瑛哉©Basketball News 2for1

“ダイヤモンドの原石”新加入選手に期待

 現時点ではロスターが完成していない信州だが、昨季からの継続選手も多く、更なるレベルアップが期待できる。栗原ルイスや生原、マーシャルといった指揮官のバスケを熟知するベテラン勢に加え、昨季主力として活躍した渡邉やエリエット・ドンリー、チェンバース、そしてシーズン終盤に大きな成長を見せた小玉。昨季のローテーションを支えた選手の多くが継続となり、システマチックな勝久HCのスタイルを考えるとプレーの完成度はさらに高くなるだろう。

 そんな継続メンバーが基盤となり、そこに新たな戦力として期待されるのが前述の若手メンバーだ。東海林は昨季B2青森ワッツで59試合に出場しており、キャリアハイとなる平均6.0得点を記録。B1でプレーした小栗と土家もそれぞれ主力としてプレータイムを獲得しており、勝久HCの下でさらに成長する可能性も高い。指揮官もそんな若手3選手には期待を寄せる。

「あき(小栗)も大輝も、フルコートで絶対ピックアップしてプレッシャーをかけてくれる。その上、ボール運びもしっかりやってくれるだろうと考えています。そして良いチームメイトとして良いチームバスケットをしてくれると思います。

 奨に関しても"diamond in the rough"(ダイヤモンドの原石)だと思っています。チームでバスケットをやるためにはシンプルなことかもしれないですけれど、アドバンテージが生まれた時にみんなが判断できることは、5人が繋がってプレーするためには絶対必要で当たり前のことです。それを(東海林は)あのサイズでいろいろできる。人としても話した時に『絶対良い子だ』ということを感じ取れたりもしたので、獲得しました」。

 早速チームに溶け込んでいる新加入選手たちだが、その要因としてはすでに顔なじみのメンバーが多く所属していることも大きい。新加入3選手と小玉、練習生の横山悠人を含めた5選手が同級生として信州でプレー。土家と小栗に関しては玉島北中時代に全国準優勝を成し遂げたチームメイトであり、その決勝の舞台で戦った相手は小玉と横山要する実践学園中だった。コート内外でチームを盛り上げる「00世代」にも注目だ。

ハドルを組んで話す小玉大智(右)ら©Basketball News 2for1

Bリーグラストシーズンへ「グレートなチームを作りたい」

 「Bリーグ」としては最後のシーズンとなる今季。来季からは新たなリーグが開幕し、信州はトップリーグである「Bプレミア」への参入が確定している。そのため今季はリーグとしての昇降格はなく、B2でプレーする信州としてはモチベーションの保ち方が難しいシーズンであるともいえる。就任8季目を迎える勝久HCは今季をどのように捉えているのだろうか。

 「(Bリーグ最後とか)そういうふうには考えていなく、むしろこの2年間がとてもチームとして苦しかったから、とにかく良いメンバーを集めたい。とにかくチームのために戦えて、良いチームメイトとなって繋がってプレーできる、共通認識を持ってプレーできる。お互いにチームを作っていくことが楽しみ(と思えることは)、編成面においてもかなりこだわりました。

 なので、自分からすると『Bリーグ最後だから』とか『昇降格どうのこうの』っていう以上に良いチームを作りたい、グレートなチームを作りたいという気持ちがすごく強いです」。

 大切なのは選手の成長であり、チームとして「日々成長」を続けていくことだ。リーグが変わっていく中でも指揮官が目指すチーム作りは変わらず、常にチームとして成長を目指すプロセスに変わりはない。

「楽しみはたくさんありますけど、今はプロセスを始めたところです。また新しいチームにはなるんですけど、この数年毎年変わっていくことが多かった中で、今年は将来に繋がるような、良い場所へ行くための一歩目のような編成ができたと思っています。

 (チーム作りの)プロセスの真っ只中で当然時間はかかるだろうなと思いますけど、まずは本来の我々のカルチャーだったり、バスケだったり、そこにさらなる進化を続けたいです。辿り着くまで時間はかかると思いますけど、全てプロセスなので、このチームだったら毎日のプロセスを充実させて、楽しんで、みんなに楽しんでもらって良いチームを作れるという思いが何よりも楽しみです」

 BリーグラストシーズンをB2の舞台で戦う信州ブレイブウォリアーズ。チーム本部長には元越谷アルファーズゼネラルマネジャーの青野和人氏が就任し、選手の育成など組織づくりの面から「グレートなチーム」を目指すための改革が進んでいる。来季からは新たなトップリーグで戦うことが決まっているだけに、今季も「日々成長」を目指し、未来に繋がる一歩を着実に踏みしめていきたい。

チーム全体練習が始まった信州ブレイブウォリアーズ©Basketball News 2for1

(芋川史貴)

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