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アウディA4 | ビッグマイナーチェンジを受けて魅力、大幅アップ。35TFSI advancedはバランスのとれた上質なDセグセダンに仕上がっていた


Dセグメントセダンといえばジャーマン・プレミアム3の独擅場だ。メルセデス・ベンツCクラス、BMW3シリーズと並んで、主役を張るアウディA4。そのA4が大幅改良を受けた。主力グレードの35TFSI advanced(FF)に試乗した。さて、完成度はどうだろうか?

燃費:WLTCモード 13.6km/ℓ  市街地モード 10.5km/ℓ  郊外モード 13.6km/ℓ  高速道路モード 15.5km/ℓ

現行アウディA4は、2015年デビュー(日本発売は2016年)の5代目モデルである。そのA4がビッグマイナーチェンジ(変な言葉だ。ビッグなのかマイナーなのか……)を受けた。




今回のポイントは、エントリーグレードの35TFSIのエンジンが1.4ℓから2.0ℓへ排気量がアップしたこと、12Vのマイルドハイブリッドシステムを採用したこと(S4を除く)、内外装に大きく手が入ったことである。




グレード構成は


35 TFSI:455万円(FF)


35 TFSI advanced:523万円(FF)


35 TFSI S line:570万円(FF)


45 TFSI quattro advanced:580万円(4WD)


45 TFSI quattro S line:627万円(4WD)


S4:895万円(4WD)


となっている。それぞれ、29万円高でワゴンボディのアバントが設定されている。




試乗したのは、主力グレードとなる35 TFSI advanced:523万円(FF)である。


advancedはLEDヘッドライト/LEDリヤライト&ダイナミックターンインディケーターを標準装備し、サイドスカートも付いてメイナーチェンジ前のS lineと同等以上となった。S lineよりadvancedの方がスポーティさと上品さのバランスがとれているように個人的には感じた。

ボンネットフード開けると縦置きされたエンジンが見える。フードはダンパー付き。エンジンはEA888型と呼ばれる2.0ℓ直4直噴ターボだ。吸排気に可変バルブタイミング、吸気側に可変バルブリフト機構が付く。

ご興味のある方は少ないとは思いますが、エンジンカバーの表側はこうなってる。
裏側はこうなっている。
形式:2.0ℓ直列4気筒DOHCターボ 型式:DEM(EA888) 排気量:1984cc ボア×ストローク:82.5×92.8mm 圧縮比:11.6 最高出力:150ps(110kW)/3900-6000pm 最大トルク:270Nm/1350-3900rpm 燃料供給:DI(筒内燃料直接噴射) 燃料:プレミアム 燃料タンク:54ℓ

1.4ℓから2.0ℓとなったエンジンは、やはり排気量の余裕を感じる。


従来が


1.4ℓ直4DOHC直噴ターボ(EA211型)


最高出力:150ps/5000-6000rpm


最大トルク:250Nm/1500-3500rpm


だったものが


2.0ℓ直4DOHC直噴ターボ(EA888型)


最高出力:150ps/3900-6000pm


最大トルク:270Nm/1350-3900rpm


になったわけだ。排気量が600cc増えてパワーは同じ、トルクも20Nmしかアップしていないことを見ても「余裕」が感じられる。


45TFSIになると同じEA888型だが


最高出力:249ps/5000-6000pm


最大トルク:370Nm/1600-4500rpm


になる。今度は俄然やる気な感じ。




ライバルのBMW320iが同じ2.0ℓ直4ターボ(B48型)で


最高出力:184ps/5000pm


最大トルク:300Nm/1350-4000rpm


であることを考えると、アウディA4 35TFSIが控えめであることがわかる。この控えめな感じがとてもいい。エンジンは滑らかに吹け上がるし、アイドルストップからの再始動もスムーズ。走り出しの力強さも充分だ。

12Vで駆動・発電するベルトドリブン・オルターネータースターターを用いたマイルドハイブリッドシステムを採用している。

これがベルト駆動式のオルタネーター(BAS)ベルトドリブン・オルターネータースターター。
トランクの床下には12Vリチウムイオンバッテリー(容量10Ah)が。
(実際の走行で)100km走行で0.3ℓの燃料をセーブできるとアウディは説明する。

その理由は、今回から採用された12Vマイルドハイブリッドシステムにある。アウディがBASと呼ぶベルト駆動式のオルタネーター(ベルトドリブン・オルターネータースターター)がクルマをちょっと押してくれる(そして回生もしれくれる。回生した電力はトランク床下に搭載したリチウムイオン電池に貯める)。ライバル、メルセデス・ベンツCクラスは1.5ℓ直4直噴ターボ+48Vマイルドハイブリッドという方式を採るが、アウディはベーシックなエンジンには12Vシステムをまずは採用する。



トランスミッションはアウディがSトロニックと呼ぶ7速DCT。クワトロの場合は、後端(イラスト左側)からリヤに向かってプロペラシャフトがのびる。1速:3.187 2速:2.190 3速:1.517 4速:1.057 5速:0.738 6速:0.557 7速:0.432 後退:2,750 最終減速比:4.234

シフトショックは感じない。変速時間も短くスムーズに変速する。

ちょっとライバルと比べてみよう


523万円:アウディA4 35TFSI advanced(FF) 2.0ℓ直4直噴ターボ(150ps/270Nm)+12V マイルドハイブリッド


530万円:メルセデス・ベンツCクラス C180アバンギャルド(FR) 1.5ℓ直4直噴ターボ(156ps/250Nm)+48Vマイルドハイブリッド


533万円:BMW 320i(FR) 2.0ℓ直4直噴ターボ(184ps/300Nm)




ということになる。3ブランドそれぞれの特徴が見えて興味深い。

全長×全幅×全高:4760mm×1845mm×1410mm ホイールベース:2825mm フロントオーバーハングは899mm リヤは1043mm

トレッド:F1565mm/R1550mm 最小回転半径:5.5m 最低地上高:120mm
車両重量:1530kg 前軸軸重880kg 後軸軸重650kg

箱根の山を登って芦ノ湖スカイラインを走ったが、A4 35TFSI advancedは気持ちよく走ってくれた。




「アウディを買うなら縦置きエンジン+クワトロ」と個人的には思ってきたけれど、FFでまったく不満は感じなかった。クワトロといえばスバルと並んでセンターデフ式の4WDシステムを思い浮かべるが、いまやアウディでもセンターデフ付きは少数派。A4の4WDシステムは、「センタークラッチを備えた4WDシステム」で、簡単に言えば「普通のカップリング式」である。もちろん制御にはアウディが持つ4WDについての膨大なノウハウが投入されているに違いないが、かつてのセンターデフを期待する向きは、S4を選ぶしかない。35TFSI advancedのFFと4WDの価格差は57万円だ。

アルミボディ(アウディスペースフレーム)が売りのアウディだが、A4はスチールボディ。アルミを使用する箇所は限定的だ。

上のイラストからもわかるとおり、フロントサスペンションアッパーは、アルミダイキャスト製だ。

乗り心地が望外に良かったのも印象的だった。タイヤは225/50R17サイズのブリヂストンTURANZAを履いていた。この17インチの50タイヤというのが乗り心地には効いている。外観は大径ホイール低扁平率のタイヤの方がいいかもしれないが、A4 35TFSI(FF)というキャラクターを考えたら、このタイヤは正解だと思う。タイヤをリプレイスするときも「17インチの50タイヤでよかった!と感じるだろう。

コックピットで存在を主張するのは10.1インチのタッチスクリーン・ディスプレイ。最新のインフォテインメントシステムMIB3が採用された。

アウディらしい上質なインテリア。スポーティというよりはスマートな雰囲気だ。

車速が55km/h〜160km/hの間でドライバーがアクセルペダルから足を離すとエンジンが停止した状態でコースティングする。もちろん、アクセルを踏み込めばエンジンは瞬時に再始動する。

タイヤは225/50R17のブリヂストンTURANZAを履く。

A4は、8年周期でフルモデルチェンをしているから次期モデルの登場は2022年になると予想される。今回のビッグマイナーチェンジで現行A4は完成形となったと言える。ドイツのプレミアムDセグセダン3モデル(A4、3シリーズ、Cクラス)はそれぞれポジションが明確になったように思う。スポーティな3シリーズ、インテリジェントなA4、ドライバーインターフェイスなどコネクティビティに注力するCクラス。どれを選んでも満足がいくはずだ。


大幅改良を受けたA4も、もちろん選ぶ価値あり、である。

現行A4は2016年デビューの5代目モデル。今回のビッグマイナーチェンジで全幅が5mm拡大してリヤフェンダーが若干ブリスター状になった。

アウディA4 35TFSI advanced


全長×全幅×全高:4760mm×1845mm×1410mm


ホイールベース:2825mm


車重:1530kg


サスペンション:Fウィッシュボーン式Rウィッシュボーン式


駆動方式:FF


エンジン


形式:2.0ℓ直列4気筒DOHCターボ


型式:DEM(EA888)


排気量:1984cc


ボア×ストローク:82.5×92.8mm


圧縮比:11.6


最高出力:150ps(110kW)/3900-6000pm


最大トルク:270Nm/1350-3900rpm


燃料供給:DI(筒内燃料直接噴射)


燃料:プレミアム


燃料タンク:54ℓ


トランスミッション:7速DCT


燃費:WLTCモード 13.6km/ℓ


 市街地モード 10.5km/ℓ


 郊外モード 13.6km/ℓ


 高速道路モード 15.5km/ℓ


車両本体価格:523万円


オプション:タンゴレッドM 9万円、シートヒーター(フロント/リヤ)7万円、スマートフォンワイヤレスチャージング/リヤシートUSBチャージング 6万円、ラグジュアリーパッケージ23万円 パークアシストパッケージ8万円、マトリクスLEDヘッドライトパッケージ11万円(オプション合計64万円)


トータル587万円

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