日本では福岡や埼玉などで実証実験が始まったばかりの電動キックボードのシェアサービス。一方、ヨーロッパやアメリカでは3年ほど前から実際に公道で導入され、すでに街の景観の一部になるほど定着しています。
ドイツでは急速に発展するこのサービスに対し、2019年6月15日に新たな法規制が施行され、公道での使用が合法化されました。それ以降、筆者の住むベルリンでは、さらに多くの電動キックボード業者が参入し、大きな賑わいを見せています。早速、詳しく紹介していきましょう!
2019年6月から合法化
電動キックボードは、ドイツでは「E-Scooter(イー・スクーター)」と呼ばれることが多く、その多くが個人所有ではなく、シェアリングサービスによって提供されています。ドイツにおいては、ベルリン、ドレスデン、ケルン、ミュンヘンなどの大都市を中心に、2019年6月以降数百台から数千台単位で導入が開始されました。
世界有数のE-Scooterのプロバイダー、「Lime(ライム)」。アメリカでも大きなシェアを持つ会社ですが、ドイツでもドルトムント、デュッセルドルフ、フランクフルト、シュツットガルト、ケルン、ミュンヘン、ハノーファー、エッセンなど、多くの街で展開。ベルリンでは約1000台が導入され、日常的に頻繁に目にするE-Scooterとなっています。
グーグルマップでルート検索すると、この通り。
すでにルート検索画面にE-Scooterの位置と所要時間、おおよその料金まで表示されるようになっています。今や市民の足として、確実に定着しつつあるのです。
スマートフォンアプリから手軽に利用可能
ドイツでのE-Scooterは、最高速度はそれぞれの自治体によって定められていて、18〜25km/hの範囲で設定されていることがほとんどです。床下に設置されたリチウムイオンバッテリーをモーターで駆動し、それぞれの車体にはヘッドライトや常時監視用のGPSが搭載されています。ユーザーはスマートフォンアプリを使用してE-Scooterのロックを解除、GPSによって走行ルートがトラッキングされ、使用時間や距離に応じてクレジットカードで料金が支払わる、という仕組みです。