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果たして、旧車のカスタマイズは「アリ」か「ナシ」か?


なかなか難しいテーマである。


一昔前であれば(特に英国旧車オーナーは)、すべてにおいてオリジナルにこだわる人が多く、非オリジナルを批判するケースも少なくなかった。当時は「それほどオリジナルにこだわるんだったら、タイヤの空気も当時のものを入れろ!」なんてジョークを実際に何度も聞いたことがある。しかし、ネットワークの普及で海外からたくさんの情報が入手できるようになり、その感覚は以前よりは失われていったような気がする。


カスタムにもさまざまな方向性がある


ユダ会長


ひとことで「カスタム」と言っても、実にさまざまな方向性があり、そのすべてを肯定したり、否定するのは難しい。


前述のように、オリジナルにこだわったところで、消耗品(油圧のブレーキスイッチやダイナモなど見える部分も含めて)当時物を使い続けるには難がある。事実、現在の交通事情に合わせてタイヤはもちろんのこと、ダイナモをオルタネーターなどに換装している人は多い。そして「この換装はカスタムにあたるのか?」という問いに対する解釈は人それぞれだろう。しかし、遠からず過去にはそういう考え方があったことも記しておきたい。


各国のカスタム事情


ユダ会長


さて、今回の本題を自分なりの解釈をまとめてみた。


最近、二輪業界のカスタマイズでは「ネオヒストリック」的なものがヨーロッパを中心として主流となりつつある。国産のCBや、トライアンフおよびBMW等をベースに、強烈な見た目でインパクトのある旧車スタイルを維持しつつ、随所に最新のカスタムを施しながら仕上げてある。これに近い流れが自動車業界でも起きているようだ。


アメリカでは定番ともいえるT型FORDやデュース、パネルトラック等に現行のV8エンジンを収め、足回りからフレームまで「ほぼ」別物のカスタムが行われてきたが、何の懐疑心もなく受け入れられてきたように思える。


ユダ会長


一方、ヨーロッパでは英国やイタリア、ドイツを中心に各国で自動車のカスタム事情は異なる。特に英国では、バックヤードビルダーやプライベーターがカスタムしたクルマを持ち込み、いわゆる「サンデーレース」で盛り上がってきた歴史がある。「楽しく、真剣に、速く」走らせるとでも言うべきなのか。お国柄でクルマのカスタム事情はかなり異なる印象がある。


日本のカスタム事情は?


ユダ会長


▲著者のMGBは、最初から受け入れられないことを前提にカスタムしている(※公認取得済みの車両です)

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