明治8(1875)年の統計開始以来、11月における夏日の過去最多日数記録を更新した東京都。季節の進みが遅かったこともあって、東京都心では12月に入っても紅葉が楽しめそうなスポットがあります。今回は12月中旬まで紅葉狩りができそうな紅葉スポットをご紹介します。
1.皇居東御苑
東京23区の中心部にありながら豊かな自然が維持されている皇居周辺。敷地内にある「東御苑」は、もともと旧江戸城の本丸、二の丸、三の丸の一部を整備し一般公開した皇居の附属庭園です。緑に囲まれた21万平米もの広大な敷地は入場無料ということもあって、平日・休日を問わず多くの人々が訪れます。
東御苑内東側にある「二の丸庭園」は、江戸時代を代表する茶人で作庭家の小堀遠州作の庭絵図面をもとに復元した回遊式庭園。クヌギやコナラなどが生い茂る庭園は都内有数の紅葉名所としても知られており、11月中旬から下旬にかけて徐々に色付き始めます。
2.芝公園
明治6(1873)年開園と国内屈指の長い歴史を誇る「芝公園」。東京タワーを間近に望む公園として今も港区民の憩いの場となっています。東京タワー周辺は、かつて「紅葉山」と呼ばれていた紅葉の名所で、芝公園も例年11月下旬から園内の木々が色付き始めます。
公園の一角に設けられた人口の渓谷「もみじ谷」周辺には、イロハモミジやオオモミジなど9種類、約200本のモミジが植えられており、高さ10mの岩場から落ちる滝と紅葉の競演はとても見事と評判。また、東京タワーを背にしたイチョウ並木の黄葉風景も必見です。
3.新宿御苑
昭和24(1949)年から一般に開放されている「新宿御苑」。新宿の繁華街からほど近い場所にありながら、園内には豊かな緑が広がっており、近隣で働く人たちのオアシスとなっています。例年11月中頃から園内のイチョウやカエデが色付き始め、プラタナスやメタセコイアといった洋樹の紅葉も楽しめます。
新宿門付近や日本庭園周辺のカエデが人気で、温室前のイチョウの黄葉も見どころのひとつ。また、最南部にあるモミジ山は新宿御苑の紅葉のフィナーレを飾る場所で、こちらが見頃を迎えると新宿御苑の紅葉も見納めとなります。
4.水元公園
葛飾区の小合溜沿いに広がる「水元公園」は、都内唯一の水郷公園です。園内には、ポプラやハンノキなど水辺を好む樹木が植えられており、まるで欧米の湖畔に広がる公園を彷彿とさせます。
メタセコイアの群生が観られることでも知られており、公園全体では約1,500ものメタセコイアが植えられています。中央広場の南側に広がる「メタセコイアの森」は、例年12月上旬頃になると見頃を
今回紹介したスポットは東京都内でも紅葉の終了が遅い場所とされていますが、気温の急激な変化などによって一気に季節が進む可能性があります。最新の紅葉状況については、各スポットのホームページや公式SNSでの発信情報をご確認ください。