
<明治安田J1:新潟1-1川崎F>◇16日◇第26節第1日◇デンカS
アルビレックス新潟はホームで川崎フロンターレと1-1で引き分けた。クラブワーストの7連敗は免れたが、残留に向けて物足りない勝ち点1となった。前半6分、流れるようなパスワークから今夏に加わったMF白井永地(29)の加入後初ゴールで先制。その後も追加点のチャンスを次々と迎えたが生かせずにいると、同追加タイム1分にセットプレーのこぼれ球から同点とされた。
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入江徹監督(48)は、「試合の入りの良さは前節から継続し、狙った形から得点はできた。その後、加点できなかったことが今日の結果につながった。ポイントを取れたことは良かったが、自分たちは勝ち点3を取るために臨んでいる。まだまだ詰め切れていない」と唇をかんだ。
今夏に加わった新加入7人のうち6人が先発出場。前半はスウェーデンから来たFWブーダ(26)のポストワークを起点に波状攻撃を仕掛けた。前半6分にはブーダ、ブラジル出身の右MFマテウス・モラエス(25)とつなぎ、走り込んだ白井がフィニッシュ。来日初アシストがついたモラエスは「(ブーダと)アイコンタクトで共有できた。いい連係だった」と話し、白井は「ブラジル人特有のパスが来ると思っていた。冷静に流し込めた」とうなずいた。
勝ち越しを狙った後半は、相手の立ち位置や守備のプレスが整理されたことで効果的な攻撃は数える程だった。白井は「何が何でもパスをつないで前進する必要はないが、ロングボールが多くなったことで前線と後ろが間延びし、セカンドボールを拾えなくなった」と振り返り、「ロングボールのキックの質(山なり、低弾道など)を工夫したり、狙いどころを共有するなど、細かい部分の話し合いも必要」と修正点を挙げた。
勝ち越すことは出来なかったが、今夏加入の新戦力が可能性のあるプレーを連発した。白井とボランチで先発したMF植村洋斗(23)は「序盤の決定機を生かせていれば違う展開になっていた」と悔しがったが、「試合の入りと、先制点後のプレス強度は良かった。あとはゲームの進め方。敵陣でパスを回す時間をもっと増やしたり、中央の突破も見せて行けば勝ちに持って行ける」と、次節以降への手応えも感じていた。