
FC町田ゼルビアに完全移籍でガンバ大阪から加入したイスラエル代表MFネタ・ラヴィ(28)が13日、町田市内でのチーム練習に合流した。
ゲーム形式の練習では的確なボールさばきを披露し、パンチの利いたシュートを放つ場面もあった。練習終了後にはメディア取材に応じ、「ここに来られて本当に楽しいというか、うれしいし、幸せです」と笑みを浮かべた。
攻守のかじ取り役となるボランチのイメージが強いが、本人は「ボランチだけじゃなくて前にかかる8番のポジション、攻撃的なところもしっかりできます」とアピール。「ディフェンスもそうですし、切り替えもしっかりやっていかないといけない。中盤の選手としてできるだけのことをやってみせたいと思います」と自信を見せた。
イスラエルの名門マッカビ・ハイファで主将も務め、欧州チャンピオンズリーグでもプレーした経験がある。そこへ23年にG大阪に加入し、Jリーグも3年目。日本のサッカーを理解しているのも強みだろう。
町田についてのイメージを問われると「インテンシティーが高い。そこに私もしっかり順応していかないといけない。今はこのチームに来たので、コーチングスタッフからいろんなこと、このスタイルを学びながらやっていきたいです。周りのみんなも助けてくれることと思います」と話した。
強力な即戦力の加入となった。町田はリーグ戦で6連勝し5位に浮上しているほか、天皇杯では8強に進出。さらに9月からはアジアチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)も始まることも踏まえ、願ったりの補強となった。
原靖フットボールダイレクターは「3つの大会が重なってくることを考え、最も疲弊するところであり、心臓部となるところ、またチームに多くの効果をもたらしてくれるところとして、このポジションだった」とネタ・ラヴィ獲得に至った理由を明かす。
公式戦9連勝中。最後尾が日本代表の常連GK谷なら、DFラインは昌子、菊池、岡村という代表レベルが並ぶ。東アジアE-1の招集メンバーだった望月、相馬、西村(負傷で辞退)に韓国代表のナ・サンホもおり、最前線を見ればオーストラリア代表のデューク、韓国代表のオ・セフン、さらにパリ五輪代表だった藤尾と錚々たる顔ぶれだ。
ボランチも前、下田、白崎、仙頭という実力派がそろう中、ネタ・ラヴィまで加わった。本気でタイトルを狙っていこうとするクラブの意欲が伝わってくる陣容。ネタ・ラヴィは「私の新たな章が始まる」と気持ちを新たにした。
次節は16日にセレッソ大阪戦(Gスタ)を迎える。クラブはネタ・ラヴィが出場できるようリーグ登録の手続けを進めている。