<明治安田J1:鹿島1-0名古屋>◇25日◇第12節◇カシマ
鹿島アントラーズがホームで名古屋を1-0で下し、J1史上初めて通算600勝を達成した。後半9分、MF知念慶(30)がセットプレーから頭で押し込んだ。2連勝で勝ち点を22に伸ばした。
通算1108試合目(177分け331敗)で600勝に到達した。初勝利は5-0で大勝した1993年5月16日の名古屋戦(カシマ)。その試合でハットトリックを達成した元ブラジル代表MFのジーコ氏が見守る中、Jリーグ元年の開幕戦と同じ相手から節目の勝利を挙げた。
FWレオセアラ、DF濃野公人、MF樋口雄太ら前節20日の岡山戦を負傷で欠場した主力が今節もメンバー外。MF師岡柊生もアキレス腱(けん)断裂で長期離脱することになった。そんな苦しい状況の中でもチームは勝負強さを発揮。MF荒木遼太郎のFKをDF植田直通が頭で落とし、最後は知念が気合で押し込んだ。
決勝点の知念は試合後のインタビューで「チームとしても個人としても戦う部分は大事にしている。個人としてはそこでやらないと価値を示せない。今日はそこで力をそそぐことができた」と振り返った。
チームは追加点を奪えなかったものの、無失点勝利。鹿島とともにJ2に降格したことのない「オリジナル10」の横浜(通算543勝)に57勝の差をつけた。加入3季目の知念は節目の勝利に「この鹿島というチームと、このスタジアムが築いた歴史だと思う。そこに少しでも貢献できてうれしい」と語った。