
<高校野球春季東京大会:帝京11-7日大鶴ケ丘>◇20日◇4回戦◇スリーボンドスタジアム八王子
強打の帝京が一進一退の打撃戦を制し、4本塁打を含む11安打11得点で8強入りを決めた。
プロも注目する二刀流・村松秀心外野手(3年)が、投打に輝いた。2-4で迎えた4回、無死から真っすぐを捉え、左越えソロ本塁打。10-6で迎えた8回には2死から、泳がされながらも、チェンジアップをしっかりと捉え、ダメ押しの左越えソロ本塁打。投げては6回途中から3番手としてマウンドに上がり、力強い真っすぐを軸に4安打1失点で試合を締めた。「今日はバッティングの調子がよかったので、最少失点で抑えて、自分のバットで取り返そうと思って打席に立ちました」と、2本塁打による2安打2打点と、勝負強さを見せつけた。
「強打の帝京」も、昨年とはひと味違う。「去年は出力をどんどん出して、思いっきり振っていくチームで、先輩たちもそれができた。今年のチームはそれができない。ボールを軌道で捉え、打率を残す打撃に取り組んできた」。この日、村松が放った2本の本塁打も、「しっかりボールの軌道に真っすぐにバットを入れて捉えられた」と手応えをつかんだ。
本番の夏に向け、春は1試合ごとに学んでいく。日大鶴ケ丘の好投手・小林駿斗投手(3年)、住日飛夢(ひとむ)投手(3年)を打ち崩しての勝利に金田優哉監督は「好投手から打った。夏に向けて自信にしていいと思います」と選手たちをたたえながらも、「夏に向けてどれだけ好投手から点を取れるか」と夏を見据えた。村松も「大会を通して打率を残すことができるように。投手としても無失点に抑えられるように修正します」と力を込めた。