
<スペインリーグ:Rソシエダード0-2マジョルカ>◇12日◇第31節◇レアレ・アレーナ
【サンセバスチャン(スペイン)=高橋智行通信員】レアル・ソシエダードのMF久保建英(23)はホームのマジョルカ戦で0-2の後半27分に退いた。チームはそのまま敗れた。
前節8位のRソシエダードはスベルディア、アゲルドなどの守備の柱を含む5人をけがで欠く苦しい状況下、アルグアシル監督は3-1で勝利した前節ラス・パルマス戦からスタメン4人を変更。システムは4-3-3で、久保は2試合ぶりに先発復帰した。
スペインリーグで2連敗を喫し、10位に後退したマジョルカは、エースのムリキや7試合連続でスタメン入りしていた浅野拓磨など主力4人が負傷欠場。攻撃陣に問題を抱えるアラサテ監督は1-2で敗れた前節セルタ戦から先発3人を入れ替え、システムを4-2-3-1から守備的な5-4-1に変更した。
欧州カップ戦出場権争いのライバル同士の対決は、Rソシエダードがホームでの直近のリーグ戦10連勝中と相性の良い相手に立ち上がりから主導権を握っていく。対するマジョルカは後ろに引いてカウンターの機会をうかがっていった。
Rソシエダードは12分に右サイドのクロスからオヤルサバルがゴールネットを揺らすも、わずかにオフサイドでノーゴール。一方、マジョルカは20分、バレネチェアのサイドチェンジを中盤でカットしたダルデルが前線にスルーパス。これをラリンがゴール前でうまく合わせ、先制点を記録した。
失点はしたものの展開は変わらない。Rソシエダードが引き続きボールをキープし、パブロ・マリン、オヤルサバル、久保が立て続けにゴールを狙っていくが、GKグレイフのファインセーブもあり、同点にできなかった。
Rソシエダードは前半、60%以上ボールをキープして相手の倍以上のシュートを打つが、マジョルカの堅守を破れなかった。
ハーフタイムにパフォーマンスの良くなかったバレネチェアを下げてセルヒオ・ゴメスを投入する。しかし、幸先の良いスタートを切ったのはマジョルカだった。2分にダニ・ロドリゲスの巧みなパスを左サイドで受けたダルデルがペナルティーエリア内に侵入して右足を振り抜き、追加点をマークした。
2点を追う厳しい状況に陥ったRソシエダードは11分、スチッチからオスカルソンに代えて前線のテコ入れを図り、25分にCKからジョン・マルティンがヘディングシュートを打つが、惜しくもGKグレイフのファインセーブに阻まれた。
残り時間が少なくなる中、Rソシエダードはさらに27分に久保とパブロ・マリンを下げてマリエスクレナとオラサガスティを投入して反撃を目指すも、終始ゲームをうまくコントロールしたマジョルカの堅固な守備を最後まで崩せなかった。
Rソシエダードは0-2で3試合ぶりの敗北を喫し、リーグ戦成績は31試合12勝5分け14敗の勝ち点41で9位に後退。3試合ぶりに勝ち星を挙げたマジョルカは31試合12勝7分け12敗の勝ち点43で8位に浮上した。