
<阪神3-5ヤクルト>◇9日◇甲子園
ヤクルト石川雅規投手(45)がプロ野球史上初となる24年連続勝利を達成した。通算187勝目。通算200勝の節目まで、残り13勝となった。
5回5安打3失点(自責1)。援護を信じて粘投すると、3点を追う6回に打線が5得点で逆転に成功した。
これで工藤公康、山本昌、三浦大輔の23年を抜き、ルーキーだった02年から24年連続勝利の偉業となった。45歳以上での勝利も浜崎真二、工藤、山本に次ぐ4人目となった。
粘って試合をつくった。3回2死三塁は前川を空振り三振。4回1死一、三塁ではビーズリーのスリーバント失敗を誘い、近本は遊ゴロでしのいだ。先発予定だった1日広島戦が雨天中止となり、仕切りなおしの一戦。「どんな試合も緊張感の中でやる。緊張感の中で結果を残したい」とマウンドに向かった。
2回には悔やまれるミスもあった。無死満塁のピンチで外角低めに121キロのシンカーを沈め、梅野のバットの芯を外した。打球を処理し、本塁封殺を狙った。タイミングはアウトだったが、うまくボールを握れず悪送球で先制点を献上。犠飛とセーフティースクイズで3点を失ってからが真骨頂だった。
先発予定だった1日広島戦が雨天中止となり、仕切り直しで迎えた先発マウンド。キャンプから「自分のポジション、立ち位置を確保する競争。アピールをしまくりたい」と結果を示し、24年目も先発の一角を託された。
初勝利は02年4月4日広島戦だった。サッカー日韓W杯開幕の約2カ月前のこと。そこからプロ野球の最前線で戦い続けている。「24年目ですけど、まだまだ野球がうまくなりたい。勝ちたいという思いが強い」。果てしない向上心に満ちあふれている。