
巨人山崎伊織投手(26)が“改・フォーク”で中日打線を沈めた。今季初登板は8回5安打無失点の好投で今季初勝利をマーク。テンポよく93球を投げ込み、守護神のライデル・マルティネス投手(28)につないだ。敵地バンテリンドームはプロ入りから無敗の6戦4勝となった。チームは連敗を阻止し、今カードは1勝1敗の五分に戻した。3日の3戦目は開幕ローテの大トリとして田中将大投手(36)が先発マウンドに上がる。
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山崎がほえた。登板最終回の8回2死二塁。中日上林を外角低めフォークで空振り三振に仕留め、ピンチを切り抜けた。「そのボール(フォーク)に今日は助けられたと思います」と渾身(こんしん)のガッツポーズを振りかざした。2点リードを保ったまま守護神にバトンをつないだ。
勝負どころで本番ギリギリまで改良してきたフォークを選択した。「落ちる球が去年あんまり良くなかった」とオフ期間に精度向上に着手。だが、2月のキャンプ、3月に入ってからのオープン戦でも納得いくボールまで到達しなかった。 登板直前の1週間に再度、内海投手コーチに相談してフォークの改良に乗り出した。実戦で試すことなくぶっつけ本番。同コーチは「本当に(試合で)やってくれるか心配でしたけど」と本音を漏らしつつも、山崎の快投に安堵(あんど)した。
度胸満点にゾーンに投げ込んだ。初回、安打と失策で無死一、二塁のピンチを招いたが、細川を三ゴロ併殺、石川を二飛に打ち取った。「初回ランナーが出たところをしっかり抑えられたのが8回まで投げられた要因だと思います」。打者29人のうち21人に初球ストライクの「超・ストライク先行」で中日打線を手玉に取った。
一抹の不安も一蹴した。オープン戦は5試合、16回2/3を投げて、防御率6・48。開幕ローテも一時は保留となったが、最終的には開幕5戦目を託され「監督も『行ってこい』と送り出してくれたので気合が入ってました」。ベンチで見守った阿部監督も「完璧なピッチングだったかな。初登板であんだけ投げたらもう100点ですよね」とたたえた。
今季初登板で幸先よく初勝利を挙げ、バンテリンドームでのプロ通算成績は6戦4勝となった。山崎は「まず目の前の1試合1試合、先発ピッチャーとして仕事をしていけるように頑張りたいと思います」。相性抜群の敵地から最高の滑り出しを決めた。【水谷京裕】