
<センバツ高校野球:横浜11-4智弁和歌山>◇30日◇決勝横浜の「背番号1」で4番奥村頼人は先発登板せず
横浜(神奈川)が智弁和歌山を破り06年以来19年ぶり4度目のセンバツ優勝を果たした。昨秋から公式戦無傷の20連勝。明治神宮大会との秋春連覇も達成。横浜は98年にエース松坂大輔を擁して達成しており27年ぶり2度目。また松山商、東海大相模に次ぐ3元号V(昭和、平成、令和)も達成した。
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大会は横浜の優勝で幕を閉じた。有力校同士の決勝で盛り上がった裏で、ついに絶滅を迎えたことがある。「投手の4番」が最後まで出現しなかった。横浜の4番は背番号1の奥村頼人が打ち「エースで4番」とはいえ、先発登板はなかった。スタメン4番の投手ゼロは1925年春(参加12校で11試合)以来、春夏を通じ100年ぶり2度目の珍事となった。
高校野球では投手の負担軽減が叫ばれ、複数投手の起用が当たり前になった。継投が前提になると、投手を4番に固定するオーダーを組みにくいのだろうか。高野連が検討中のDH制が導入されれば投手の打席は基本的になくなるのだろうが、投打二刀流の減少傾向は寂しい。継投策が主流になった影響は他にも見られ、今大会では2桁奪三振投手がゼロ。これも80年春以来、春夏を通じ45年ぶりと珍しかった。【織田健途】