
<センバツ高校野球:広島商6-2東洋大姫路>◇24日◇2回戦
元阪神外野手の末永正昭氏(77)を祖父に持つ東洋大姫路の最速142キロ左腕・末永晄大投手(3年)が、甲子園初登板で4回2安打無失点と好投した。
6点ビハインドの6回から2番手で登板。6回は3人で片付けると、7回に1死二、三塁のピンチを背負ったが、2者連続三振に斬り無失点。8、9回もピシャリと抑え、力を示した。
この日は孫の聖地デビュー戦を見届けるべく、正昭さんがバックネット裏で観戦した。「よかったよ。あそこまでしっかり放れると思ってなかったから」と目尻を下げた。
高校の寮に入るまでは兵庫・西宮市の実家で同居し、野球を始めるきっかけにもなった。この日の試合前も、祖父から「ピッチングは相手とのケンカだから、しっかり向かっていけよ。負けんなよ」と連絡があったという。
現役引退後に阪神のチーフスカウトや編成部長を務めていた正昭氏は「うまいこと育ってくれればね、まだまだ早いけど、ここから大学にいって、どれだけ伸びるかだよね」と将来的な孫のプロ入りを期待した。
祖父もプレーした甲子園で大器の片りんをみせた左腕は「夏は先発して、少しでも長くマウンドに立って活躍してる姿をみせたい」とさらなる成長を誓った。【古財稜明】