
開志国際高サッカー部のU-23グアム代表MFメイヤー陸(3年)が今春、関西大学リーグ1部の甲南大(兵庫)に進学する。高校では左サイドバックを主戦場にしたが、代表ではボランチでプレー。「A代表になって日本代表と対戦」という夢をかなえるため、大学で技術に磨きをかける。
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キック力と対人プレーに自信を持つメイヤー陸が、文武両道をモットーに甲南大で成長を加速させる。「多くの経営者を輩出する大学で学びながら、サッカーも頑張る。将来は世界で通用する選手になりたい」と将来のビジョンを描いた。
幼い頃から世代別グアム代表の常連で、高校1年で出場した22年U-17アジア杯タイ大会の予選1次リーグ(L)マレーシア戦で40メートル弾を決めて国際大会初得点。翌23年のU-23アジア杯カタール大会予選では「飛び級」で23歳以下の代表に招集され、再びの1次Lでシンガポール相手にヘディングシュートを決めた。
代表活動は、招集期間が短い中で仲間とつながる即興性が求められるが「そこが面白い。緊張感があるけどワクワクする。もっと成長して勝利に導く選手になりたい」と目を輝かせる。
日本には高校進学のタイミングで「より高いレベルを感じたかった」と、やって来た。グアムから母方の祖母が住む新潟を選び、自宅から約60キロ離れた胎内市の開志国際に進んで寮生活を送った。24年度は可変システムを採用するチームの左サイドバックを任され、外と中のレーンを巧みに使い分けた。攻撃を組み立てることで「開志でサッカーの奥深さを学べた。この先の人生に必ず生かせる」。
将来の目標は「A代表の主軸として日本代表と対戦する」ことだ。グアム代表はFIFAランク203位(24年12月19日時点)と、まだまだ発展途上だが「日本やアジアの強い国に追いつきたい」と力を込める。進学先ではボランチでプレーすることを希望しており「ドリブルを磨き、ポジションを勝ち取って勝利に貢献したい」。甲南大で夢を大きく広げる。【小林忠】
◆メイヤー陸(りく)2006年7月22日生まれ、米準州グアム出身。3歳上の兄翔さんの影響を受けて4歳の時にWings FC(グアム)でサッカーを始め、高校進学のタイミングで開志国際へ。U-8からグアム代表の活動に招集され続ける。11歳の時に18年W杯ロシア大会のソーシャルプログラムに参加。参考にする選手は元スペイン代表MFイニエスタ。166センチ、63キロ。利き足は右。