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エッセイストに対するマツコ・デラックスのダメ出しが「さすが元編集者」


出典:「ナチュラルエイト」公式サイトより


 



ここ半年くらいだろうか、やけにマツコ・デラックスを褒め称える原稿を書いている気がする。



 



私らのような職業に就く人間が安易にマツコ・デラックスへと追従する姿勢を示すのはいかがなものか……とも思うのだけれど、NNP(=ネットニュースパトローラー)として私なりの客観的な視点で咀嚼した結果、「イイこと言ってる」とジャッジせざるを得ないのだからしょうがない。



 



で、そんなマツコがまた、今回は「とくに」! すごくイイことを言っていた。J CASTニュースによると、2月2日に放送された『マツコ会議』(日本テレビ系)での彼女(彼?)の発言が「的確すぎた」と視聴者のあいだで話題になっている……らしい。



 



同番組は毎回、マツコが待機しているスタジオと中継先をつなぎ、現場にいる一般人とのやりとりを通じて特集をクローズアップする構成となっており、この日のテーマは「コミックエッセイ」。マツコが出版社の会議室にいる複数のエッセイストと対談しつつ、改善点を指摘していく様子がオンエアされたのだが、驚くべきなのは、さすが元雑誌編集者! 昔取った杵柄をフルに活かした、そのダメ出しのグーの音も出ない完璧なロジックである。具体的にどう「完璧」なのか、とりあえず二例ほどを以下に抜粋しておく。



 




(2冊目が出せないという、非モテ系女子の日常を描いた「ほんわか風」の作品を出版したエッセイストに対して)「SNSで読むならこれでいい」(と前置きしつつ)「(書籍の購入者は、著者が一般人とは)異質であること、違和感を感じることにお金を払う」「もっと変でないといけない」(と、商業ベースの作品としてはキャッチーさが足りないと改善点を指摘)




 




(やはり2冊目が出せないという、アーノルド・シュワルツェネッガーが人生そのものであり、「シュワルツェネッガーと自分」という主旨で作品を書いたエッセイストに対して)「切り口は面白い」(としつつ)「(でも)切り口の瞬発力のわりに作品の中身の面白さが足りない」「(シュワルツェネッガーは)危険な題材だと思ってたほうがいい」(と扱いづらいネタであることを指摘)




 



一言で「文筆業」と言っても、その分野は小説家からルポライター、ゴーストライターにシナリオライター、記者、アンカー……と多岐にわたり、「文筆業」なる括りを「スポーツ」に当てはめるなら、たとえば「小説家」と「ファッション雑誌でアイテムのキャプションを何十も何百も書きちぎるライター」とでは、「野球」と「サッカー」並みに必要とされるスキルが違ってくるわけだが(※つまり、一流のプロ野球選手なら誰しもがサッカーも上手いとはかぎらないのと同様、村上春樹がかならずしもビジネス的に秀逸なファッション雑誌のキャプションを書けるとはかぎらない)、今日は前出の記事で“主役”となっている「エッセイスト」について言及してみよう。



 



「エッセイスト」は乱暴に直訳するならば「随筆家」──「随筆」とはさまざまな体験をもとに感想や思想を主観的に綴った散文のことで、日本では清少納言の『枕草子』や鴨長明の『方丈記』、吉田兼好の『徒然草』が「三大随筆」とされている。



 



いっぽう、「エッセイスト」とよく混同されがちな「コラムニスト」は新聞や雑誌、ウェブサイトなどのニュース以外の記事を書く人のことで、著作権は版元に帰属する(※エッセイストの著作権は基本として執筆者本人のものになる)。



 



もちろん、「新聞や雑誌、ウェブサイトなどのニュース以外の記事」としてエッセイを書くケースもあるため、ある意味「エッセイスト>コラムニスト」といった公式も成立しなくはないのだが、まあ、わりと好き勝手な妄想ばかりを書き連ねているとはいえ、私はcitrusというニュースサイトから執筆の依頼を受けているという流れ(=著作権はcitrusにある)から、まあ広義には「コラムニスト」にカテゴライズされるのだろう。



 



逆の見方をすれば、私はいくら「わりと好き勝手な妄想ばかりを書き連ねている」ように見えても、一応は著作権を有している版元さんの意向みたいなものに、果てしなく緩やかながらも従っている、従っているがゆえcitrusさんの品位を著しく損なったりPV数に著しく貢献できない表現や内容、すなわち生殖器のフルネームだとか、およそ100%の人々にとってどーだっていいゴメスの出生の秘密だとか、全然ハネない草野球のウンチクだとか……案外「書けないこと」も多かったりするのだ。



 



しかし、こうした“ある程度の不自由さ”があるからこそ、こうやってネタに煮詰まることなく日々胡散臭いコラムを量産できているのかしれない。「なんでも好きなこと書いてください」とクライアントさんから突き放され、「もっと変に、でもシュワちゃん縛りほどマニアックにもならずに…」と、常に自身のバランス感覚と戦い続けながら物を書くのは……けっこうしんどい作業だとも思う。腐ってもプロの端くれとして、自費出版だけには絶対手を出したくないし。


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