『ソウル・キッチン』『女は二度決断する』のファティ・アキン監督が、70年代に実在した連続殺人犯フリッツ・ホンカの日常を映画化した『屋根裏の殺人鬼 フリッツ・ホンカ』が2月14日より公開。驚異のメイキング映像が到着した。
敗戦がまだ尾を引いていた1970年代ドイツ、ハンブルク。安アパートの屋根裏部屋に住むフリッツ・ホンカは、夜な夜な寂しい男と女が集るバー“ゴールデン・グローブ”で酒をあおっていた。彼がカウンターに座る女に声を掛けても、いつも顔をしかめられるだけ。一見、無害そうに見えるフリッツの狂気に気づく常連客は誰ひとりいなかった……。
フリッツを演じるのは、『僕たちは希望という名の列車に乗った』で高く評価された22歳の新星ヨナス・ダスラー。ヨナスは毎日3時間かけて、折れ曲がった鼻、特徴的な斜視、極度な猫背を生々しく再現し、40歳のフリッツへと変身していたという。
このたび解禁となった動画では、ヨナスの顔に施される特殊メイクの過程を見ることができる。
年齢も外見も大きく異なるヨナスがなぜこの役に抜擢されたのか? バイエルン映画賞の授賞式に出席したヨナスを見かけたファティ・アキン監督の妻が、「彼があなたのフリッツ・ホンカよ」と監督にアドバイスをしたことがきっかけだという。
40歳の殺人鬼役に22歳の若手俳優を起用するとは思いもよらなかったというアキン監督だが、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(18)でゲイリー・オールドマンを特殊メイクでチャーチルに変身させ、アカデミー賞を受賞したカズ・ヒロ(辻一弘)さんの偉業をスクリーンで目にしたことが理由の一つだ。
自ら特殊メイクアップアーティストに掛け合い、綿密な打ち合わせを重ねてプロジェクトを進行したというアキン監督は、「ヨナスの“若さ”が、むしろフリッツ・ホンカというキャラクターの脆弱さと複雑さを繊細に表現し、作品に深みをもたらしてくれた」と語っている。
『屋根裏の殺人鬼 フリッツ・ホンカ』
2月14日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー!
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