Game Developers Conferenceが2月から3月にかけて行われるGDC 2017に向けて、ゲームデベロッパー4500人を対象とした調査の結果を発表した。
Game Developers ConferenceとはUBM Tech Game Networkが主催している世界最大のプロフェッショナルゲームインダストリーイベントで、去年は27000人の参加者が集まった。
今年はカリフォルニア、サンフランシスコ、Moscone Convention Centerで2月27日から3月3日にかけて開催される。
今回公開されたリサーチは年間リポートシリーズの第5回目のエントリーとなる。
リサーチではVRを含めたゲーム産業の調査で業界の流れを毎年GDCイベントの前に公開している。
リサーチ結果サマリー
調査ではゲームデベロッパーがNintedoのSwitchコンソールに対して楽観的であるが、PlayStaion 4 ProやXboxのProject Scorpioなどのすでにある機器の新モデルに対しては不明瞭または無関心であることがわかった。
VRでは、デベロッパーの関心がOculus RiftからHTC Viveに移っていることがわかっており、HTC Viveは現在一番人気のVRプラットフォームとなった。
ゲームデベロッパーのうち10%が一つのVRプラットフォーム限定対応のゲームを開発していると答えている。
そして、その中でもHTC Viveナンバーワンのシェアを誇っているという結果となった。
Nintendoに関する調査
ゲームメイカーはこの新コンソールの見通しに対しては楽観的であることがわかった。
Nintendoはハイブリッドポータブル/ホームコンソール、Switchを来月リリースする。
SwitchがNintendo Wii Uを売り上げを上回るだろうかという質問に対して、50%の人がイエスと回答し、SwitchがWii Uを超えると予想した。
14%がその質問にノーと答え、あとの37%はわからないと回答している。
イエスと答える人の割合が多く、全体的にSwitchに対して好印象をいだいていることがわかった。
コンソール最新(PS4/Project Scorpio)に関する調査
このコンソールの最新がゲーム産業において良い結果となるかという問いに、41%が判断できない、36%がどちらでもないと答え、18%が良いものである、5%がネガティブな結果になると答えた。
PlayStaion 4 ProやXboxのProject Scorpioのコンソール最新に関しては、ほとんどのデベロッパーがあまり興味がない、または見通しが不明瞭ととらえているということが判明した。
ヘッドセットの需要割合
HTC ViveがOculus Riftを追い抜き、VR/ARプラットフォームにおいて最も人気のある機種になり始めている。
調査に参加した61%の人がVRヘッドセットのゲーム開発に携わっているが、そのデベロッパーは他のプラットフォームより
HTC Viveに集中している。
どのVR/ARプラットフォームに向けてゲームを開発しているかという質問への結果が以下の通りとなり、差が少ないがHTC ViveがOculus Riftを追い抜く形となった。
- 24% HTC Vive
- 23% Oculus Rift
- 13% PlayStaion VR
おんなじ質問に対し去年の結果が以下となり、HTC Viveの人気が急上昇している。
- 19% Oculus Rift
- 6% HTC Vive
- 6% PlayStaion VR
また、次のゲームをどのプラットフォームで開発するかという質問にも
- 40% HTC Vive
- 37%がOculus Rift
- 26%がPlayStaion VR
HTC Viveが40%で1位となり、これからもHTC Viveの人気が上がっていくことが予想される。
ゲームを限定プラットフォームで開発する割合
最近ではVRゲームを一つのプラットフォーム限定でリリースすることが多くなっている。
39%が次のプロジェクトは一つのプラットフォーム限定とはならないと答えており、11%がイエスと答えていて、10分の1のゲームメイカーが一つのプラットフォーム限定のゲームを開発していることになる。
そして、イエスと答えた人の中で、どのプラットフォーム限定でゲームを制作しているかという質問に対しては下記のとおりとなり、ここでもHTC Viveが一番人気のプラットフォームとなっている。
- 33% HTC Vive
- 24% Oculus Rift
- 15% PlayStaion VR
プラットフォームに対する関心調査
上の調査はすでに制作しているプロジェクトでどのプラットフォームの需要が高いかを調査するものだったが、この調査は今後どのプラットフォームでゲームを制作したいかという質問で、シンプルにデベロッパーの中で関心の高いプラットフォームを調べたものだ。
- 45% HTC Vive
- 30% Oculus Rift
- 29% PlayStaion VR
- 24% Microsoft HoloLens
結果HTC Viveが他のVR/ARプラットフォームおさえ、デベロッパーの間で最も関心の高いプラットフォームとなった。
去年同じ質問で行った調査の結果は以下の通り。
- 40% Oculus Rift
- 26% HTC Vive
- 26% PlayStaion VR
- 25% HoloLens
デベロッパーの関心がOculus RiftからHTC Viveにシフトしていることがわかる。
調査では、HTC Viveの人気が上がってきており、Oculus Riftを追い抜くまでの結果となり、今後もその傾向は強くなっていくだろうということがわかった。
詳しい調査の内容はこちらのGDCウェブサイトに登録すれば確認できる。
GDC URL: http://reg.techweb.com/GDCSF17-StateOfGame?kcode=gamabl0112
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