猫ちゃんの噛み癖の理由は?

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猫が飼い主さんを噛む理由、状況はいくつかあります。
何らかの欲求を訴える為に噛む場合もあります。
甘えたいと思っているのかもしれませんし、例えば、遊んでほしい、おなかが空いた、眠たいなどの願いを叶えてほしい時に噛むこともあります。
対策をするにはまずその原因を把握する必要があります。
以下のどの原因に当てはまるのかを考えましょう。
猫のじゃれ合いの延長
猫同士でじゃれ合っている様子を見ることがあるのではないでしょうか。
じゃれ合うことでコミュニケーションをとっているのですが、子猫同士であれば単に遊んでいるだけにも見えますよね。
でもこのじゃれ合いには重要な噛み癖と関係があるんです。
本来猫は本能的に狩りをする動物です。
ですから飼い猫でエサを与えているのにネズミを捕まえてきたりするんですね。
そうした本能の部分が残っているのでじゃれ合っていてもお互いにかみ合うことがあるんです。
これが飼い主に対してもじゃれている場合でも同じで噛んでくることがあります。
子猫の時から同じ子猫が居て共にじゃれ合っていると噛む力加減というものを学んでいくはずなのですが、一頭のみで飼っていてじゃれ合う対象が人間だけの場合は猫が一方的に噛むだけになってしまい子猫が噛まれることはありません。
そのため噛む加減を知らずに育ってしまい猫はじゃれているだけのつもりでもかなりの力で噛んでいるということが生じ得ます。
遊んでいて興奮しすぎてしまう
猫は狩猟本能を持っています。
ハンターとしての欲求から動く物に飛びつく習性があり、飼い主さんの手を獲物だと思って噛みついてしまうことがあります。
猫じゃらしなどを使って猫と遊んでいるときはとくに、猫じゃらしの元の部分にターゲットを絞って飛びかかっていくことがあり、それが手に噛みつくといったことに発展したりします。
また遊びがエスカレートし、興奮してしまうと加減が分からなくなり、その対象が猫じゃらしなどのおもちゃでなく飼い主さんに向いてしまうこともあります。
興奮している状態の時は本能が働いているときですので子供のような小さい身体に向かっていくこともあります。
歯の生え変わり時期

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赤ちゃん猫が乳歯から永久歯に生え変わる時は、むず痒いので噛みたくなる衝動が大きくなり、人間の手を含めてあらゆる物を噛んでしまうこともあります。
特に猫は生後三週間くらいから乳歯が生え始まります。
そこから二か月くらいは生え続けすべてがそろいますのでその期間もむず痒く感じて噛む習性が強くなる傾向があります。
猫には犬歯や切歯といった先の尖った歯がありますのでそれで本気で噛まれると怪我をしてしまいますね。
さらに乳歯は生後三か月から永久歯に生え変わり始め、それから七か月くらいまで続きますからその期間もむず痒さを感じてしまい噛み癖が生じます。
それで乳歯が生え始める生後三週間から永久歯が生え終わる七か月目くらいまでの期間は歯の生え変わり時期となり噛む癖が付いてしまいます。
遊び足りない時

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猫種によっては遊ぶことが大好きな猫も多くいますので遊ぶことはストレスを溜めこませないためにも重要です。
場合によっては飼い主に噛んでしまう状況すら生じてしまうからです。
とりわけ遊ぶための環境が十分ではなく狭いゲージのような空間で長時間過ごしていたりするとストレスが溜まってしまいますね。
人間と同じです。
そういう状況でゲージから取り出そうとしたときにストレスから人間の手に噛んでしまうこともあるようです。
また、猫の相手はしているものの遊びが足りずに放っておくような遊び方をしているともっと遊んでほしとせがむ形で噛んでしまうこともあります。
遊び足りていないときはストレス状態ですので、せっかく遊んであげ始めたのに手に噛むといった症状が出ているときは遊び足りていない時だと判断できるでしょう。
さらに手だけでなく猫を抱っこしていると顔の近くに猫の口元が来るため顔のあごや頬に噛みつくといったことも起こります。
十分に猫の気持ちを察する必要がありますね。
愛撫誘発性攻撃行動
猫は撫でられるのが好きです。
気持ちよさそうにゴロゴロと喉を鳴らしている様子を見ていると気持ちいいんだろうなあと思いますよね。
と思っていたら突然撫でていた手を噛みつかれたことはありませんか?
それが愛撫誘発性攻撃行動なんです。
突然噛まれるので驚いてしまいますがそれには猫なりの理由があるようです。
一つは飼い主が撫でてていた時間です。
撫でられるのは猫にとって気持ちのいいこととはいえ長時間撫でられると嫌がるようになります。
それで「もういい」という気持ちで噛んでくるようです。
さらに飼い主の猫を撫でるのが下手という理由もあります。
優しく撫でなかったり気持ちの良いポイントを外していたりすると猫も気持ちがよくないのか手に噛みつくことがあります。
猫からしたら尻尾を振ったりしてもう撫でなくてもいいという合図を送っているのですが飼い主がそれに気づかずに撫で続けると猫も限界を超えて噛みつくようですね。
転嫁性攻撃行動
窓から見える野良猫を攻撃したいけれど出来ないから飼い主さんを噛む(転嫁行動)場合もあります。
これは本来攻撃を加えたい対象に対して攻撃したいのに出来ないときに別の対象に対してその攻撃の矛先を向けるという転嫁になります。
これは他にも音に敏感な猫が大きな音に驚いて飼い主に攻撃を加えるといった転嫁や、何かしらの物体が飛んできて猫に当たり痛い目にあったときに八つ当たりとして飼い主に当たるといった行動が見られます。
こうした全く猫が予期していなかった出来事が生じるときに猫の側でどうしたらよいかわからず取ってしまう行動ということができそうです。