ゲームセンター、それは体感ゲームや、まったく知らない人との対戦ゲームなど、家ではできないようなゲーム体験ができる空間でした。ですが、体感ゲームができる家庭用ゲーム機の登場や、スマートフォンゲームの興隆により、段々と店舗数も減り衰退してきています。しかし、その本当の原因は別のところにあったのです。
筐体価格の上昇、ネットワーク使用料 増え続けるゲーセンの負担
ゲームセンター衰退の原因はいくつもあるのですが、中小のゲームセンターが減少した理由としては、高機能化による各ゲームの専用筐体化と筐体価格の上昇が挙げられます。
メーカー「新しいゲームでるやで!筐体買って!」
ゲーセン「○百万か…キツイけど買おう…」
メーカー「通信料かかるやで!1プレイ△円な!」
ゲーセン「全然元取れやん…」
メーカー「ごめん!このゲームコケた!サービス終了な!」
これが今のゲーセンの事情
— めいれん (@m4y1en) September 6, 2019
まだ格闘ゲームやシューティングなどがゲームセンターの主流だった頃は、ゲーム用筐体は共通の仕様で、基盤を入れ替えるだけで新作のゲームを導入できる仕様が大半でした。しかし現代では、アーケードゲームは各ゲームごとに最適化された専用筐体を数台並べて導入するということが大半です。これが中小のゲームセンターの負担となっているそうなのです。
Youtuberとしても活躍している兵庫県姫路市のゲームセンター「遊楽舎」の店長は、投稿した動画の中で、最新のゲーム筐体の導入コストには1タイトル500万~2000万ほどかかると話しています。共通筐体で基盤のみ販売されていた頃は、基盤1枚が10万円程度で購入できたそうで、今では新作導入のリスクが数十倍に膨らんでいるのです。
また、セガの「ALL.NET」やコナミの「e-AMUSEMENT」などのネットワークサービスが普及し、アーケードゲームは全国の店舗とのオンライン対戦プレイが標準となりました。全国通信対戦の導入により、ゲームセンターからは1プレイごとに通信手数料が徴収されるようになったほか、ゲームの製品寿命もサービス提供期間で縛られる状態となりました。
参考:ign.com
https://jp.ign.com/arcade/27096/interview/
これらの環境の変化により、中小のゲームセンターは近年減少傾向となり、生き残っているゲームセンターたちもその主軸をクレーンゲームなどに移行してきています。このまま、ゲームの主戦場としてのゲームセンターは衰退してしまうのでしょうか。その未来は神のみぞ知るものでしょう。
画像提供:写真AC