はじめに

何気ない日常のさなかでも、本を開けば時間も場所も超えた旅が体験できます。本の中に象徴的に出てくる数々のグルメは、物語を演出する重要な存在。時間がたっぷりある今だからこそ、日本が舞台になっている家飲みにぴったりの本を開いて読書を楽しみつつ、物語にゆかりのあるメニューのアレンジレシピを作ってみませんか。絲山秋子、森瑤子、よしもとばななの小説にゆかりのある各地の美味しい「文学グルメ」で、お家で気軽に旅気分を味わいましょう。 家飲みにぴったりの本①『逃亡くそたわけ』

家飲みにぴったりの本①『逃亡くそたわけ』

精神病院から脱走した「あたし」と「なごやん」は車で九州を飛び回ります。2人が通る各所の描写は綿密で、特に道中に登場する料理は「浜勝」のとんかつや大分名物団子汁、熊本のいきなり団子など、九州出身者なら思わずうなずいてしまうものばかり。九州をドライブしているかのような感覚を味わえます。物語に登場する「諭吉定食」は中津名物の唐揚げの定食で、中津出身の福沢諭吉にあやかった喫茶店のメニュー。今回はその唐揚げにひと手間加えたアレンジレシピを紹介します。

『逃亡くそたわけ』
絲山秋子/著
432円/講談社文庫 [文学グルメin大分]唐揚げペッパークラブとパクチーのソース

[文学グルメin大分]唐揚げペッパークラブとパクチーのソース

「諭吉定食」を参考に、そのままでも美味しい唐揚げにさらにひと手間。余韻の残る胡椒の辛味とカニの旨味でお酒も進みます。パクチーを添えて見た目も香りも華やかに。

【材料】
缶つまスパイシー ペッパークラブ 70g・・・1缶
鳥もも肉・・・1枚
パクチー・・・2束(飾り用に葉の部分を残しておく)
タマネギ・・・1個
レモン汁・・・1個分
オリーブオイル・・・大さじ4
塩、砂糖・・・小さじ1/2
にんにく、生姜・・・ひとかけ
酒・・・大さじ1
片栗粉、揚げ油・・・適量

【作り方】
(1)鳥もも肉を5~6個に切り、両面に砂糖と塩を振る。すりおろしたにんにく、生姜、酒と混ぜ合わせ30分程置く。
(2)フライパンでオリーブオイルを熱し、「缶つまスパイシー ペッパークラブ」と、みじん切りにしたタマネギとパクチーを炒める。
(3)レモン汁を入れ、軽く水分を飛ばす。(1)の両面に片栗粉を付け、170度で4~5分揚げる。
(4)(3)の上に(2)を載せ、パクチーを盛り付けたら完成! お酒はコレがおすすめ!/西の関 手造り純米酒 1800ml

お酒はコレがおすすめ!/西の関 手造り純米酒 1800ml

家飲みにぴったりの本②『デザートはあなた』

家飲みにぴったりの本②『デザートはあなた』

大手出版社勤務の主人公・大西俊介が、毎週1人の女性を部屋に招き、趣味の料理を武器に口説いていく。物語に登場する「サーディン丼」は大西が意中の女性・乃里子の家で、ほぼ空っぽの冷蔵庫を相手に苦心しながら作った一品。大西いわく、出来立てを3~4度かき混ぜて一気にかっ込むのが理想とのこと。また作者である森瑤子自身が与論島で発明したことから別名「ヨロン丼」とも呼ばれています。今回はそんな「サーディン丼」を参考に、ハバネロサーディンを使ってアレンジ。

『デザートはあなた』
森瑤子/著
角川文庫※各種電子書籍ストアにて電子版が発売 [文学グルメin鹿児島]ハバネロサーディン丼

[文学グルメin鹿児島]ハバネロサーディン丼

ハバネロで味付けされたピリ辛サーディンと熱々のご飯との相性は抜群! ミョウガとライムで爽やかに仕上げるのもポイントです。主人公・大西がおすすめする通り、出来立てを3~4度かき混ぜて一気にかっ込んでみるのもいいかも!?

【材料】
缶つまプレミアム日本近海どり ハバネロサーディン・・・1缶
ご飯・・・1膳分
きゅうり・・・1/4本
なす・・・1/4本
パプリカ・・・1/4個
ミョウガ・・・1/2個
ライム・・・1/4個
酒・・・大さじ2
水・・・大さじ1
しょうゆ・・・小さじ1

【作り方】
(1)きゅうりを薄くスライスし塩もみしておく(※塩は分量外)。
(2)なす、パプリカを食べやすい大きさに切る。
(3)フライパンに「缶つまプレミアム日本近海どり ハバネロサーディン」の油を入れ、(2)を炒める。火が通ったらサーディン、酒、水、しょうゆを入れ蓋をして3分蒸し焼きに。
(4)ご飯を盛ったお皿に(3)と(1)、千切りにしたミョウガをのせ、ライムを絞ったら完成。 お酒はコレがおすすめ!/薩摩白金 900ml

お酒はコレがおすすめ!/薩摩白金 900ml

家飲みにぴったりの本③『なんくるない』

家飲みにぴったりの本③『なんくるない』

さまざまな思いを抱え、沖縄に向かった人々が織り成す4つの物語が入った作品集。観光客の目線で描いた作品と著者が公言している通り、沖縄の美しさや魅力を存分に楽しめます。本作『なんくるない』は、離婚の傷を引きずる主人公がふとしたきっかけでひとり沖縄に。現地のお店で偶然出会った夫婦に紹介されて向かった小料理屋で食べたのが、島らっきょうが入った絶品の「ソーミーチャンプルー」です。

『なんくるない』(『なんくるない』内所収)
よしもとばなな/著
473円/新潮文庫 [文学グルメin沖縄]ソーミーチャンプルー

[文学グルメin沖縄]ソーミーチャンプルー

沖縄料理の中でもポピュラーなチャンプルー料理。物語に登場する「ソーミーチャンプルー」を参考に、ユッケ風コンビーフを加えてひと工夫。ごま油と豆板醤の風味が食欲をそそります。

【材料】
缶つま コンビーフ ユッケ風 80g・・・1缶
そうめん・・・2束
タマネギ・・・小さめ1個
人参・・・1/2個
島らっきょう塩漬け・・・4本
サラダ油・・・小さじ1
ごま油・・・大さじ3(半分ずつ使います)
塩・・・小さじ1/2
※好みでレモン、あさつき

(1)そうめんを1分ほど硬めに茹で、水でよく洗い、水を切ったらサラダ油をまぶしておく。
(2)フライパンで分量の半分のごま油を熱し、「缶つま コンビーフ ユッケ風」を汁ごと入れる。スライスしたタマネギ、人参を炒める。
(3)火が通ったら(1)、残りのごま油も加えて炒める。十分に混ざったらお皿に盛り付ける。
(4)島らっきょうを食べやすい大きさにカットして載せたら、完成。 お酒はコレがおすすめ!/久米島の久米仙「ブラウン」720ml

お酒はコレがおすすめ!/久米島の久米仙「ブラウン」720ml

おわりに

本の中に登場するグルメって、なんだかとても美味しそうに感じますよね。実際に日本が舞台になっている文学作品に触れて、物語に登場するグルメを作ってお家時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。実はまだまだある! おすすめ文学グルメは「飲み旅本。」で紹介しています。

情報提供元:旅色プラス
記事名:「本の中にショートトリップ! 絲山秋子、森瑤子、よしもとばななの小説にゆかりのある「文学グルメ」で家飲みを楽しむ