ドッグライフプロデューサーとしても活躍する青山尚暉さんが選んだ「2020年の推しカー」は、スバル・レヴォーグ、ボルボV60 T8 ツインエンジン AWDインスクリプション、ホンダeの3台。ドッグフレンドリーなクルマは、人間だって快適に過ごせる極上空間だ。
TEXT●青山尚暉(AOYAM Naoki)
2020年は素晴らしいコンパクトカー、ハイパフォーマンスカー、ユーティリティカー、エココンシャスカーが登場しまくりの1年だった。その中で、モータージャーナリストにしてドッグライフプロデューサーとして活動する、クルマ選びは犬の乗せやすさ重視のボクとしては、まずスバル・レヴォーグを挙げないわけにはいかない。
特にSTIスポーツEX、つまりアイサイトX搭載モデルは、素晴らしすぎる動的質感、驚きの乗り心地の良さ、静かさ、もちろんアイサイトと3D高精度マップによるハンズオフドライブ、カーブ&料金所前自動減速、顔認証によるドライブモードセレクト自動設定などの先進感たっぷりの機能に加え、新たに後席エアコン吹き出し口が付き、後席とラゲッジフロアの低さといったドッグフレンドリーポイントも理想的。国産車史上最高のドッグフレンドリーワゴンとして認定したい。
ボルボV60 T8 ツインエンジン AWDインスクリプションも、高価だが、世界最高峰のドッグフレンドリーカーである。電動車ならではのウルトラスムーズかつ静かな走行性能は、聴覚に優れ、車内でどこかにつかまれない犬にとっても最上級の快適度をもたらしてくれる。
そして、愛犬とロングドライブする機会も多いわが家としては、前席のリラクゼーション機能=マッサージ機能が、ボルボの世界最高峰先進運転支援機能とともに、肉体的、精神的ストレス低減に直結する機能、装備として大いに気に入っているのである。実際、往復400キロのドライブも、絶大なる安心感とマッサージ機能によって、まったく疲れ知らずだった。
やっぱり、わが家が過去2台、現在も所有しているステーションワゴンの根っからのファンということなのだろう。
最後は、ドッグフレンドリーカーとしての機能は別として、こんなクルマがセカンドカーとしてわが家にあったらどれだけ楽しい毎日を過ごせるんだろうか!!と思い巡らせている1台が、世界初の5つものスクリーンをダッシュボード左右いっぱいに水平配置するワイドビジョンインストルメントパネルの先進感に感動させられた都市型ピュアEVのホンダe。それも、上級のアドバンスではなく、ベースグレードである。
WLTCモードによる1充電走行距離がアドバンスグレードの283kmから259kmとなり(10%弱減)、マルチビューカメラシステム、プレミアムサウンドシステム、パーキングパイロット、AC100V/1500Wコンセント、フロントガラスデアイサーのみ省かれているのだが、決め手は、16インチのヨコハマ・ブルーアースAE50を履いた乗り心地。17インチタイヤ装着車より車重減もあって都市部での走りの軽快感が高まり、より爽やかなしっとりマイルドな乗り心地、ロードノイズを抑えた走行感覚を実現しているのだ(個人の感想です)。
何しろ、このホンダeのタイヤにも惚れて(マッチングの良さ)、すぐに愛車のタイヤを交換しに走ったぐらいなのである(結果的にはよりドッグフレンドリーだと思える、ヨコハマタイヤ史上もっとも静かなアドバンdBにしたのだが)。
シティコミューターとはいえ、後席はフラットな座面で、ドッグベッドを固定し、犬を乗せ、近所のドッグランに向かうにも適していたりする。
『2020年の推しカー』は毎日更新です!
いよいよ2020年もラストスパート! ということで、今年(2019年12月〜2020年11月)に発表・発売されたクルマ(マイナーチェンジ・一部改良・追加モデルなどすべて含みます)の中から、「他人はどうか分からないが、個人的に大好きだ!」という"推しカー”を3台、自動車評論家・業界関係者に選んでいただきます。明日の更新もお楽しみに!