国内で2019年度に売れた輸入乗用車(外国メーカー車)は約29万台。その多くがメルセデス・ベンツ、フォルクワーゲン、BMW(BMW MINI)、アウディといったドイツ車であることはご存知の通りだ。そのなかでも人気なのが、VWゴルフ、BMW MINI、メルセデス・ベンツCクラス、BMW3シリーズといった「定番モデル」である。JAIAのデータから2006-2019年度の販売台数TOP10を振り返ると、「輸入車栄枯盛衰」が浮かび上がってくる。(データはJAIA グラフ作成・MF編集部)
まずは、2006年度から2010年度
王者VWゴルフが盤石な態勢を築いていたのがこの時期。BMW3シリーズの販売実績もかなり良いが、ゴルフの牙城には迫れなかった。2008年、2009年、2010年はリーマンショックの影響で販売台数そのものがかなり減少している。輸入乗用車(外国メーカー車)も2003-2006年が約24.5万台(年間)だったのが、2009年には15.9万台まで落ち込んでいる。にもかかわらずゴルフは販売台数をキープできていた。王者たるゆえんである。
2011-2015年度
2016年度〜
TOP10の推移を俯瞰してみよう。
まずは、これをみてほしい。2006年度〜2019年度のTOP10をひとつの表にまとめたものだ。
上位モデルを色分けして人気の推移を追ってみる。
前述したように、首位の座はゴルフからMINIへ移っている。それでもゴルフは3位以下に落ちたことはない。それに対してBMW3シリーズは、TOP10から落ちたことはないが、4位〜7位あたりが定位置になってしまった。セダン人気が低いから、という分析もできるが、ライバルであるメルセデス・ベンツCクラスは、ここ数年3位の座をがっちりキープしている。
今度は、メーカー別に色分けしてみた。
緑:VW(薄緑)アウディ
青:BMW/BMW MINI
灰:メルセデス・ベンツ
である。
黄色は、「非ドイツ車」を表している。こうしてみると、ボルボの躍進がひと目でわかる。ここ数年の40シリーズ、60シリーズはセールス好調だ。