このところ、伝統的でありながらもスポ根系として進化してきた感のあったケータハムのセブンだが、この1600の登場によって、よりラグジュアリー層にもアピールできるものとなった。細かな装備の配慮には、確実にノスタルジーに浸らせてくれる仕立ても整えられている。
セブン270Sをベースとしたヘリテージモデル
英国のケータハムカーズは、これまで発売されたヘリテージモデルの人気を受け、2020年4月9日に発表されたスーパー・セブン1600 が、いよいよ日本に上陸した。このところ英国の自動車メーカーは、多くがインターナショナル企業の傘下となり純粋な民族系モデルが少なくなってきたが、その中でもケータハムカーズは希少な存在といえる。
スーパー・セブン1600は、2016年と2017年に限定発売され大好評となったセブン・スプリントとスーパー・セブン・スプリントのヘリテージイメージを、フォード製シグマ1.6ℓエンジンを搭載したセブン270Sをベースに仕立て上げられた。特に、限定ではなく新たなラインナップモデルとなるのも魅力だ。
レトロ感を最も印象付けるのは、フレアードフロントウイングの採用だ。最近のモデルがタイヤ&サスペンションと一体となったコンパクトなサイクルフェンダーを採用していたのに対して、こちらはフロントから長く伸びた大きな固定式フェンダーを用いている。
これは単なるデザイン上の違いだけでなく、機能の違いも明確だ。サイクルフェンダーがサスペンションの動きとともに上下に動くことから、スポーツドライブ派にとっては重要なインフォメーションとしても好まれてきた。対するフレアードフロントウイングは、より優雅にラグジュアリーなフィーリングを楽しみたいというファンにとっては、待望のスタイルとなるのだ。
さらに、14 インチ・クラシック・アロイホイールは、8スポークと呼ばれる70年代を代表する、当時でいうならばパワフルさ堅牢さを表現したホイールの定番ともいえるデザイン。
加えて、ツーリングスタイルをイメージさせるスペアホイール&キャリア。つまりは、スペアタイヤをリヤエンドに設置するスタイルを再現した。加えて、ヘリテージペイントフィニッシュなども採用される。
インテリアも、エレガントさと同時に圧倒的なノスタルジーを感じさせる。ウッドリムステアリングホイールとクラシックに仕立てられたレザー内装が印象的だ。 エクステリア、インテリアともに豊富なカラーバリエーションも魅力だ。