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テイ・エステック:シート機能品を小さくするための工夫【東京モーターショー2019】


ホンダのシートをはじめとして、自動車用シートの開発製造を手がけるテイ・エステック。そのブースに、小さな小さなシート機能部品が飾られていた。


(S4202:テイ・エステック)

 小さく軽くすると、製品としてはどんどん目立たなくなる。しかし存在感はどんどん大きくなる。そんなふうに感じた同社の機能部品である。




 そもそも、小さく軽くできるに越したことはなく、じゃあなぜできなかったんですかと訊いてみたら、これまでのハイトアジャスターは購入品だったのだという。なるほど。しかし自社製品との親和性を追求していけば自社開発品に行き着くのは道理、かくしてテイ・エステックもハイトアジャスターを自社で開発したことで、小さく軽く丈夫に作ることができたという。こういうときに「先代/開発品」と並列展示してサイズ比較するのが常道なところ、そうできないのにはそんな理由があったのだ。




 しかしハイトアジャスターとなれば、リクライニングギヤとは異なり常に乗車中のストレスを受ける部分ではないはず。小さく軽く作るのにもそれほどの苦労はともなわないのではと訊いてみた。すると、法規制の壁があるのだという。万一の際に壊れてはいけないので、それをクリアしなければならない。勢い、いたずらにダウンサイズできない理由となるわけだ。

 もう一種、自社開発品の例。座面跳ね上げ時のロック機構を小さくした。ラッチを動かすためのピボットが2カ所ある基本構造で、従来品は部品自体をシートフレームに装着するために2カ所のスレッドホールがあった。発想の転換、そのスレッドホールとピボット2カ所を同軸にしてしまえばいいのではないか。そのようにして造られた2ホール構造によって、ご覧のとおり超小型化できた。

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